2021年09月の記事一覧

再発/転移子宮頸がんにチソツマブ ベドチンを迅速承認の画像

再発/転移子宮頸がんにチソツマブ ベドチンを迅速承認

2021年9月20日、米国食品医薬品局(FDA)は、化学療法中または化学療法後に疾患が進行し、再発または転移のみられる子宮頸がんの成人患者を対象に、組織因子指向性抗体-微小管阻害剤複合体であるチソツマブ べドチン(販売名:Tivdak、Se
切除可能早期非小細胞肺がんにも定位放射線の長期有益性が示されるの画像

切除可能早期非小細胞肺がんにも定位放射線の長期有益性が示される

手術可能な早期非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する定位放射線治療(SABR)は長期的に外科手術と同等の効果をもたらし、副作用は少ないことがテキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究グループによる新しい研究で示された。これは手術可能な
術前運動で肝臓を保護できる可能性の画像

術前運動で肝臓を保護できる可能性

世界の多くの医療機関では、患者の手術結果を改善させるために、術前運動療法を指示している。オハイオ州立大学総合がんセンターのアーサー・G・ジェームズがん病院およびリチャード・J・ソロブ研究所(OSUCCC - James)、オハイオ州立大学ウ
禁煙は肺がん診断後に開始しても生存を延長の画像

禁煙は肺がん診断後に開始しても生存を延長

早期の肺がんと診断された後に禁煙すると、より長く生存できる可能性があることが、新たな研究で明らかになった。また、この研究はロシアで500人以上の患者が参加し、禁煙はがんの再発や悪化を遅延させることが明らかになった。 この知見は、早期肺がんと
がん患者のせん妄に対する個別化鎮静の目標を初めて検証の画像

がん患者のせん妄に対する個別化鎮静の目標を初めて検証

「MDアンダーソン研究ハイライト 2021年9月8日」より がん患者が終末期に発症するせん妄、不穏および興奮に関しては、エビデンスが欠如しているため、適切な鎮静レベルの臨床ガイドラインの策定が課題である。 鎮静剤の投与が多すぎると、患者は意
FDAが12歳以上の分化型甲状腺がんにカボザンチニブを承認の画像

FDAが12歳以上の分化型甲状腺がんにカボザンチニブを承認

2021年9月17日、米国食品医薬品局(FDA)は、VEGFR(​​血管内皮細胞増殖因子受容体)を標的とした治療後に進行した、放射性ヨウ素治療に不適応または抵抗性の局所進行性/転移性分化型甲状腺がん(DTC)の成人および12歳以上の小児患者
非喫煙者の肺がんの起源が 米国国立衛生研究所の研究で明らかにの画像

非喫煙者の肺がんの起源が 米国国立衛生研究所の研究で明らかに

【米国国立がん研究所(NCI)プレスリリース】 喫煙歴のない人の肺がんをゲノム解析した結果、これらのがんの大部分は体内での自然なプロセスで生じた変異の蓄積によって生じることがわかった。この研究は、米国国立衛生研所(NIH)の一部である米国国
がん患者4人に1人は麻疹とおたふく風邪に十分な免疫がないの画像

がん患者4人に1人は麻疹とおたふく風邪に十分な免疫がない

若年成人と幹細胞移植を受けた患者は特にリスクが高い がん患者の多くは、麻疹やおたふく風邪のウイルスに対する十分な免疫がないことを示す研究結果を、フレッドハッチンソンがん研究センターの研究者らがJAMA Network Open誌で発表した。
~がん研究とデータ科学との調和~ NCIデータコモンズの画像

~がん研究とデータ科学との調和~ NCIデータコモンズ

米国国立がん研究所(NCI)が制作した動画に、一社)日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT/ジャムティ)が日本語字幕を付けたものです。 がん研究の発展を考えるとき、科学的な発見のためには「調和」が必要不可欠であることは、あまり知られていません
がん患者の子どもたちは、親の闘病について知らされないことが多いの画像

がん患者の子どもたちは、親の闘病について知らされないことが多い

【欧州臨床腫瘍学会(ESMO) 2021 プレスリリース】 がんであることを告知されると、診断を受けた本人だけでなくその家族の日常生活は、突然、そして永続的に変化する。がん患者の子どもたちのための適切なコミュニケーションとサポートは重要なニ
身体活動によるケモブレイン軽減効果の画像

身体活動によるケモブレイン軽減効果

2019年の初め、Dawn Schnellは乳がんの化学療法を開始すると「意識混濁」のような状態を体験するようになった。 「2回の治療中に少し気を失うような感覚に襲われました」当時45歳だった彼女はそう語る。「部屋に入ると、(なぜ私はここに
限局性前立腺がんに対し後壁補強RALPと標準RALPのいずれを実施すべきかの画像

限局性前立腺がんに対し後壁補強RALPと標準RALPのいずれを実施すべきか

コクランレビュー記事が コクラン 日本語版ウェブサイト に掲載されました。 「限局性前立腺がんに対し後壁補強RALPと標準RALPのいずれを実施すべきか」 《実施組織》一般社団法人 日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT:ジャムティ) 『海外
FDAがEGFRエクソン20挿入変異陽性進行肺がん(NSCLC)にモボセルチニブを承認の画像

FDAがEGFRエクソン20挿入変異陽性進行肺がん(NSCLC)にモボセルチニブを承認

2021年9月15日、米国食品医薬品局(FDA)は、FDAにより承認された検査で上皮成長因子受容体(EGFR)エクソン20挿入変異が検出され、プラチナ製剤を用いた化学療法による治療中または治療後に進行した、局所進行または転移性非小細胞肺がん
神経線維腫症1型において良性腫瘍のがん化を判定する血液検査法の画像

神経線維腫症1型において良性腫瘍のがん化を判定する血液検査法

神経線維腫症1型(NF1)と呼ばれる遺伝性疾患では、神経に沿って成長する非がん性(良性)の腫瘍が高頻度で発現する。 このような腫瘍は進行性のがんに変化することがあるが、これまでがん化したかどうかを判断する方法がなかった。 米国国立衛生研究所
FDAが再発または難治性の辺縁帯リンパ腫にザヌブルチニブを迅速承認の画像

FDAが再発または難治性の辺縁帯リンパ腫にザヌブルチニブを迅速承認

2021年9月14日、米国食品医薬品局(FDA)は、過去に1種類以上の抗CD20ベースのレジメンを受けた再発または難治性の辺縁帯リンパ腫(MZL)の成人患者に対して、ザヌブルチニブ(商品名:Brukinsa、BeiGene社)を迅速承認した
新型コロナの感染やワクチンに関する免疫応答の解明:SeroNet研究の画像

新型コロナの感染やワクチンに関する免疫応答の解明:SeroNet研究

2020年4月以降、NCIはCOVID-19に関する多数の研究や臨床試験を主導し、資金を提供してきました。その取り組みの一つにはNCIの血清学ネットワーク(SeroNet)があり、COVID-19の原因ウイルス(SARS-CoV-2)および
研究ハイライト2021/8/25:急性骨髄性白血病、非浸潤性乳管がん、HBOC遺伝カウンセリングの画像

研究ハイライト2021/8/25:急性骨髄性白血病、非浸潤性乳管がん、HBOC遺伝カウンセリング

若年の急性骨髄性白血病患者に対する強力な化学療法とベネトクラクスの併用療法 これまでの研究では、高齢の急性骨髄性白血病(AML)患者において、低強度の化学療法と、BCL2を阻害する薬剤であるベネトクラクスを併用することで生存率が向上すること
コロナ最新研究:mRNAワクチンは免疫防御能を持続させる/コロナに有効な抗がん剤 ほかの画像

コロナ最新研究:mRNAワクチンは免疫防御能を持続させる/コロナに有効な抗がん剤 ほか

本記事では、COVID-19に関する最近の研究を紹介する。これらの研究には、研究結果を裏づけるためにさらなる研究が必要なものや、専門家による査読をまだ受けていないものもある。 抗体が減少しても他の免疫防御能は持続 なぜファイザー/BioNT
免疫不全患者にはCOVID-19ワクチン3回目接種を推奨の画像

免疫不全患者にはCOVID-19ワクチン3回目接種を推奨

テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの腫瘍集学的治療グループと感染症の専門家らは、免疫力が低下している人へのCOVID-19ワクチンの3回目接種に関して、米国食品医薬品局(FDA)および疾病管理予防センター(CDC)から入手可能なすべて
プラチナ療法+ベリパリブは喫煙肺がん患者では延命効果がない可能性の画像

プラチナ療法+ベリパリブは喫煙肺がん患者では延命効果がない可能性

喫煙習慣のある進行性扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する初回治療としてのプラチナ製剤ベース化学療法へのveliparib[ベリパリブ]追加は、第3相試験で全生存期間を有意に延長しなかった。 しかし、化学療法へのベリパリブ追加によ
リンパ系悪性腫瘍患者へのCOVID-19ワクチンの有効性に注意喚起の画像

リンパ系悪性腫瘍患者へのCOVID-19ワクチンの有効性に注意喚起

・モデルナ製またはファイザー製のワクチンを接種してから1年以内に抗CD20療法を受けた患者では、COVID-19の原因であるコロナウイルスに対する抗体ができていなかった。 ・このような患者は、コロナウイルス感染に対する予防措置を継続すべきで
健康的なライフスタイルで遺伝性がん発症リスクが下がる可能性の画像

健康的なライフスタイルで遺伝性がん発症リスクが下がる可能性

禁煙、禁酒、低BMI値および運動などの健康的なライフスタイル要素は、遺伝によるリスクが高い人においても、がんの発症率低下と相関があることが、米国がん学会誌Cancer Researchに掲載された研究結果から明らかになった。 「今回の結果は
全米No.1  MDアンダーソンがんセンターの紹介 /Dr. 上野直人の画像

全米No.1 MDアンダーソンがんセンターの紹介 /Dr. 上野直人

~全米No.1 MDアンダーソンがんセンターの紹介~ Dr.上野直人 :『海外がん医療情報リファレンス』監修者 米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターは、20年余りにわたってほぼ毎年、全米のBest Hospitals<がん病院>1位
がん臨床試験から離脱した患者には特別な配慮やケアが必要の画像

がん臨床試験から離脱した患者には特別な配慮やケアが必要

がん臨床試験から離脱する患者は、強い症状や激しい感情を経験したり、死が差し迫り選択肢がほとんどないことを意識する可能性があることが、新たな研究により明らかになった。 がんの臨床試験離脱に関する聞き取り調査に同意した患者20人の回答を分析した