2021年05月の記事一覧

副作用に弱い高齢卵巣がん患者へのカルボプラチン単剤療法は、従来の2剤併用療法に劣るの画像

副作用に弱い高齢卵巣がん患者へのカルボプラチン単剤療法は、従来の2剤併用療法に劣る

新たに卵巣がんと診断された副作用に弱い高齢者において、カルボプラチン単剤療法は従来のカルボプラチン+パクリタキセル2剤併用療法に比べて治療効果が著しく劣ることが、数カ国でのランダム化比較臨床試験で明らかになった。 JAMA Oncology
FDAがEGFRエクソン20挿入変異を有する進行/転移非小細胞肺がんにアミバンタマブを承認の画像

FDAがEGFRエクソン20挿入変異を有する進行/転移非小細胞肺がんにアミバンタマブを承認

2021年5月21日、米国食品医薬品局(FDA)は、特定の非小細胞肺がん(NSCLC)に上皮成長因子受容体(EGFR)とMET受容体に対する二重特異性抗体であるアミバンタマブ(販売名:Rybrevant、Janssen Biotech, I
2021年ASCO年次総会(6月4-8日)注目のトップ演題の画像

2021年ASCO年次総会(6月4-8日)注目のトップ演題

2021年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会の公式プレス向けプログラムで、前立腺がん、乳がん、肺がん、腎がんの治療、検診、予防、治療へのアクセス、免疫治療、プレシジョン医療などの進歩が紹介される。プレス向けプログラムに掲載される研究は、年
FDAが切除後の食道がん、胃食道接合部がんに二ボルマブを承認の画像

FDAが切除後の食道がん、胃食道接合部がんに二ボルマブを承認

2021年5月20日、米国食品医薬品局(FDA)は、食道がん、または胃食道接合部(GEJ)がんで、術前化学放射線療法を受けたにもかかわらず病理学的に残存している患者に対し、完全切除後の術後補助化学療法としてニボルマブ(販売名:オプジーボ、B
幹細胞移植後の消耗性合併症に抗ウイルスT細胞療法が安全かつ有効の画像

幹細胞移植後の消耗性合併症に抗ウイルスT細胞療法が安全かつ有効

がん患者のBKウイルス関連出血性膀胱炎に対して細胞療法が既製の治療法となる可能性 健康なドナーから採取したBKウイルス(BKV)特異的T細胞が、BKウイルス関連出血性膀胱炎(BKV-HC)に対する既製の治療(off-the-shelf th
PARP阻害薬ルカパリブは変異を有する膵臓がんを縮小の画像

PARP阻害薬ルカパリブは変異を有する膵臓がんを縮小

BRCA1/2、またはPALB2遺伝子変異を有する膵臓がん患者の大半で、化学療法から経口PARP阻害薬rucaparib[ルカパリブ](販売名:Rubraca)による維持療法に切り替えた後、腫瘍が縮小するか、または増大しなかったことが第2相
局所進行性または転移性乳がんに対するPARP阻害薬の画像

局所進行性または転移性乳がんに対するPARP阻害薬

コクランレビュー記事が コクラン 日本語版ウェブサイト に掲載されました。 「局所進行性または転移性乳がんに対するPARP阻害薬」 《実施組織》一般社団法人 日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT:ジャムティ) 『海外癌医療情報リファレンス』
食欲不振および体重減少がみられる成人がん患者にとって運動の利点およびリスクは何かの画像

食欲不振および体重減少がみられる成人がん患者にとって運動の利点およびリスクは何か

コクランレビュー記事が コクラン 日本語版ウェブサイト に掲載されました。 「食欲不振および体重減少がみられる成人がん患者にとって運動の利点およびリスクは何か」 《実施組織》一般社団法人 日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT:ジャムティ)
乳がん再発時、HER2低発現状態への転化が治療選択肢を広げる可能性の画像

乳がん再発時、HER2低発現状態への転化が治療選択肢を広げる可能性

[ESMOプレスリリース] 乳房腫瘍はHER2低発現に転化し得るという研究結果が示された。これにより、HER2低発現腫瘍を対象に、現在、臨床試験が行われている新たな薬剤(主に新規の抗体薬物複合体治療薬)が有効な患者が増える可能性がある。 乳
乳がん患者それぞれの健康負荷への対応には、フォローアップケアの個別化が必要の画像

乳がん患者それぞれの健康負荷への対応には、フォローアップケアの個別化が必要

【ESMOプレスリリース】 乳がんがほぼ治癒可能な疾患となり、早期発見・早期治療のおかげでヨーロッパのほとんどの地域で診断後10年以上生存している女性が70%以上となる中、がん罹患後の生活の質はペイシェントジャーニーの重要な側面となっている
不妊への不安が若年乳がん患者のホルモン療法の決断に影響の画像

不妊への不安が若年乳がん患者のホルモン療法の決断に影響

不妊への懸念は、若年の乳がん患者が治療法について下す決断に影響を及ぼすことが多く、ホルモン阻害治療を中止または延期する理由となっていることがダナファーバーがん研究所の研究者らによる新たな研究で明らかになった。 この研究結果は、2021年4月
AACRは、メンソールタバコとフレーバー付き葉巻を禁止するバイデン政権の計画に賛同の画像

AACRは、メンソールタバコとフレーバー付き葉巻を禁止するバイデン政権の計画に賛同

本発表は、科学的根拠を示してメンソールタバコ禁止を求めた2013年の市民請願に応えたものである 米国がん学会(AACR)は、バイデン政権、米国保健福祉省、および米国食品医薬品局(FDA)が、メンソールタバコ、ならびに若者に人気のある小型の葉
CDK阻害薬は、ER陽性再発乳がんにおける免疫療法の効果を上げる可能性の画像

CDK阻害薬は、ER陽性再発乳がんにおける免疫療法の効果を上げる可能性

・再発・転移乳がんは治療に抵抗性で、命にかかわることが多い。 ・これらの腫瘍は、免疫細胞の数が少ないことが多いため免疫療法が効きにくい。 ・今回の前臨床研究では、CDK4/6阻害薬の追加によって、免疫療法がER陽性の転移再発乳がんに対する有
ESMOバーチャル乳がん学会ハイライト(2021年5月5~8日開催)の画像

ESMOバーチャル乳がん学会ハイライト(2021年5月5~8日開催)

5月5日〜8日、ESMO乳がん学会2021( ESMO Breast Cancer Congress 2021)バーチャル会議が開催された。 【ハイライト】 ・民族的差異のインパクト ・閉経前早期乳がんの治療最適化 ・術前/術後化学療法と免
脳脊髄腫瘍の自然史研究の画像

脳脊髄腫瘍の自然史研究

米国国立がん研究所(NCI)が制作した動画に、一社)日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT/ジャムティ)が日本語字幕を付けたものです。 NCI上席研究員のTerri Armstrong博士とリサーチナースのSonja Crandon氏が、脳腫
免疫チェックポイント阻害薬の長期的な副作用が研究で明らかにの画像

免疫チェックポイント阻害薬の長期的な副作用が研究で明らかに

免疫チェックポイント阻害薬は多くの種類のがん治療に使用される免疫療法の一種で、一部の患者で長期寛解が得られる。こうした薬剤の短期的な副作用はよく知られている一方、長期的あるいは慢性の副作用の可能性はあまり知られていない。新規研究から、免疫チ
小細胞肺がんにノギテカンとベルゾセルチブの併用療法が有望の画像

小細胞肺がんにノギテカンとベルゾセルチブの併用療法が有望

最も悪性度の高い肺がんである小細胞肺がんの患者の一部に対して、腫瘍を縮小させる2剤の組み合わせが研究者により見出された。 小細胞肺がん患者の多くに対して、一次治療としての化学療法または免疫療法薬、あるいはその併用は有効である。しかし通常がん
非選択での自己腫瘍浸潤性リンパ球(TIL)療法が転移性メラノーマに早期の臨床効果の画像

非選択での自己腫瘍浸潤性リンパ球(TIL)療法が転移性メラノーマに早期の臨床効果

進行メラノーマ(悪性黒色腫)患者において、非選択的に採取した自己腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を用いた治療が早期に臨床効果を示した。この結果が、4月10日~15日に開催されたAACRバーチャル年次総会2021第1週に発表された。 「メラノーマは
骨肉腫に対する抗体薬物複合体(ADC)の新たな治療標的となる表面タンパク質を特定の画像

骨肉腫に対する抗体薬物複合体(ADC)の新たな治療標的となる表面タンパク質を特定

新アプローチにより骨肉腫を標的とする薬剤数の大幅な増加が可能に MDアンダーソンニュースリリース 抄録#LB008 表面タンパク質MT1-MMPを標的とした抗体薬物複合体(ADC)が、正常組織を傷つけることなく骨肉腫の腫瘍細胞を一掃する誘導
健康なライフスタイルが遺伝的リスクの高い男性の前立腺がん死亡を抑える可能性の画像

健康なライフスタイルが遺伝的リスクの高い男性の前立腺がん死亡を抑える可能性

4月10日~15日に開催された2021年AACR バーチャル年次総会第1週で発表された結果によると、前立腺がんを発症する遺伝的リスクが高い男性では、健康的なライフスタイルを維持していれば致命的な前立腺がんを発症しにくかった。 前立腺がんは、
FDAがHER2陽性胃がんと胃食道接合部がんにペムブロ+トラスツズマブ+化学療法を承認の画像

FDAがHER2陽性胃がんと胃食道接合部がんにペムブロ+トラスツズマブ+化学療法を承認

2021年5月5日、米国食品医薬品局(FDA)は、切除不能な局所進行性または転移性のHER2陽性胃腺がんおよび胃食道接合部(GEJ)腺がん患者に対する一次治療として、ペムブロリズマブ(販売名:キイトルーダ、Merk & Co.社)と
国際研究チームがチェルノブイリの放射線による遺伝的影響を調査の画像

国際研究チームがチェルノブイリの放射線による遺伝的影響を調査

1986年に起こったウクライナ北部のチェルノブイリ原子力発電所の事故で放出された既知の発がん性物質である電離放射線の被ばくによる健康への潜在的影響について、2つの画期的な研究により最先端のゲノム解析ツールを使用して調査が行われた。一方の研究
術後化学療法後の個別化がんワクチンPGV-001は安全かつ有望の画像

術後化学療法後の個別化がんワクチンPGV-001は安全かつ有望

ネオ抗原がんワクチンPGV-001による治療を標準術後化学療法の後に行った第1相臨床試験で、再発リスクが高い多様な腫瘍の患者に対して忍容性が良好であり、臨床上有益である可能性が示された。この知見は、米国がん学会(AACR)バーチャル年次総会
神経線維腫症1型は知られていた以上に多くのがんと関連の画像

神経線維腫症1型は知られていた以上に多くのがんと関連

神経線維腫症1型(NF1)と呼ばれる遺伝性疾患は、これまで認識されていたよりも多くのがん種の発症に関連していることが、新しい研究結果により明らかになった。また数種のがんにおいて、NF1患者はNF1ではない人に比べて、死亡率が高いことが判明し