米国、ワクチンから防腐剤チメロサール(水銀)を除去

米国、ワクチンから防腐剤チメロサール(水銀)を除去

米国保健福祉省(HHS) 『ワクチン防腐剤チメロサールに関する発表』(2025年8月6日)より
 ー米国保健福祉省長官 ロバート・F・ケネディ・ジュニアー

先週、嬉しいことに、長い歴史の最終章が終わりました。米国におけるチメロサールの歴史です。もちろんチメロサールは水銀を基にしたワクチンの防腐剤で、その主成分であるエチル水銀は非常に強力な神経毒です。先週の勧告が出されるまで、驚くべきことに、インフルエンザワクチンにチメロサールが含まれたまま何百万ものアメリカ人、妊婦を含む女性や子どもたちに投与され続けていました。

私がこの禁止決定について、ワクチン業界やそれを支持する報道機関から多くの批判を受けていることは承知しています。ですので、私がなぜこのように判断したのかを少しお話ししたいと思います。

2001年初頭に、故ウィリアム・イーガン氏の下で、FDAのワクチン研究・審査部門長は、宣誓供述の中で、チメロサールの安全性が人間で十分に研究されたことはなかったと議会で認めました。さらにCDCは、エチル水銀への安全な曝露に関する既存のガイドラインが存在しないと述べました。神経毒性を持つ水銀を、これほど長い間アメリカ人に注入することを許容してきたのは、到底許されることではありません。

簡単な検索を国立医学図書館のPubMedPubChemのウェブサイトで行えば、水銀の神経毒性や発達への影響、脳との関係を示す何千件もの研究が見つかります。チメロサールが強力な神経毒、発がん性、変異原性、内分泌撹乱物質であることを示す研究は数多くあります。

しかし査読済みの科学を横に置いておいても、政府自身やワクチン業界がチメロサールについて何と語っているかを見てください。チメロサールのラベルには妊娠中の使用に反対する表示があり、チメロサールが安全だと証明されたことはなく、哺乳類で突然変異を引き起こす可能性があると指摘されています。チメロサールの物質安全データシート(MSDS)は、チメロサールが「毒性」を有し、「神経系および生殖に影響を与える」と認め、「変異原性(奇形を引起す性質)がある」としています。母体のチメロサールへの曝露は、子宮内および出生後の子どもに軽度から重度の知的障害や運動協調障害を引き起こすと記載されています。MSDSにはチメロサール曝露による数十件の悲惨で壊滅的な障害の目録も記載されています。

2001年、国立環境保健科学研究所は、チメロサールが「摂取および吸入によって毒性を示す」と警告しました。カリフォルニア州環境保護庁もチメロサールを生殖毒性物質として認識し、「チメロサールは体内でエチル水銀に解離する」と明記しています。その証拠は生殖毒性、重度の知的障害や奇形を含む人間の子孫に対する危害を示しており、母親がエチル水銀にさらされたり妊娠中にチメロサール含有ワクチンを接種されたりした場合に被害が出ていると述べています。動物実験でも、エチル水銀またはチメロサールへの曝露後に発達毒性が確認されています。米国環境保護庁(EPA)も、水銀および水銀化合物が生殖毒性を引き起こすことを認めています。

私が禁止したインフルエンザワクチンに含まれていたエチル水銀の量は、EPAが飲料水の安全基準として定めている基準の25,000倍に相当しました。連邦法や州法では、期限切れとなったチメロサール含有ワクチンは有害廃棄物として特別な埋立地で処分しなければならないと規定されています。そこで再度問わなければなりません。なぜ赤ちゃんや妊婦にこの毒素を注入してきたのでしょうか。

2000年の国立研究会議の研究は、出生前や乳児期の水銀曝露が脳の基本的な発達を混乱させ、神経細胞の分裂や移動を阻害することを示しました。国立毒性プログラムは「エチル水銀は神経毒であり、乳児は大人よりも感受性が高い可能性がある」と結論づけ、ワクチン由来のエチル水銀曝露が一部の子どもに神経毒性反応を引き起こす可能性があると述べています。

2005年のNIHによる研究(FDAの生物製剤評価・研究センターの委託で国家毒性プログラムが実施)は、エチル水銀(チメロサール)が血液脳関門を通過して脳に留まり、代謝されて最も有毒な水銀の形態になることを示しました。これは魚介類中のメチル水銀に対して適用される規制の根拠にも匹敵する深刻さです。その後の研究では、この非常に有毒な水銀が脳内に27年以上残留することが示されています。

2017年の研究は、インフルエンザワクチン接種と流産の関連を示し、妊娠28日以内の流産の確率が、インフルエンザワクチンを受けなかった妊婦と比べて7.7倍であると報告しました。同年、別の研究(アメリカ医師会雑誌掲載)では、妊娠初期にインフルエンザワクチンを受けた母親の子どもで自閉症スペクトラム障害のリスクが上昇していることが示されました。

チメロサールが除去されれば、女性とその赤ちゃんは守られるはずです。しかしCDCは、その研究について職員に議論しないように指示する情報公開命令を出しました。

2001年10月1日に発表された国立科学アカデミー(医学研究所)の報告書は、チメロサールとアメリカの子どもたちにおける神経学的障害(自閉症を含む)との関連が「生物学的に妥当である」とし、すべてのチメロサール含有ワクチンの廃止を勧告しました。規制当局は決してすべてのワクチンに水銀を許可すべきではなく、特に子どもに与えるワクチンについては許容されるべきではありませんでした。彼らは科学的根拠を持っていたにもかかわらず、それを無視する道を選びました。

私は20年以上にわたり、ワクチンの水銀除去を求めて闘ってきました。科学に従う代わりに、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)や業界の同盟者、製薬会社から資金提供を受けるメディアは、意見の違う親、医師、科学者を疎外し、中傷し、検閲してきました。チメロサール使用に疑問を呈した人々は「反ワクチン派」という蔑称で呼ばれてきました。私は40年間、魚から水銀を排除しようとしてきましたが、誰も私のことを「反フィッシュ派)」とは呼びませんでした。

私たちは長い間、企業が利益を守るために科学を抑圧し、規制当局が国民に嘘をついて別の方向を向いてきたように見られてきました。しかし、このパターンは現在、トランプ大統領の新しい米国保健福祉省(HHS)のもとで変わりつつあります。

良い知らせがあります。私が新たに任命したアメリカ疾病予防管理センター(CDC)の予防接種実践諮問委員会は、6月に水銀含有の防腐剤をすべてのワクチンから全面的に禁止することを勧告する票決を行いました。インフルエンザワクチンもその対象です。私は先週、その勧告を正式に承認しました。

この決定は、数十年にわたる麻痺状態を終わらせるものであり、1999年に国家科学アカデミーが約束した方向への回帰です。最終的に米国は、先進国の多くが数十年前に行ったように、ワクチン添加物である水銀を除去するワクチン政策に追随することになります。

はっきりさせておきますが、インフルエンザワクチンは引き続き利用可能です。メーカーは多回分バイアルの水銀保存方式から単回投与方式へと移行できると確認しています。この変更により、子ども向けプログラムと成人のワクチン接種事業の両方において供給が途切れることはありません。

アメリカがすべてのワクチンから水銀を除去したことで、私たちは世界の保健当局に対しても子どもを守るために同様の措置を取るよう訴えていきます。世界保健機関(WHO)やGAVIワクチン・アライアンスなども、発展途上国で毎年1億人以上の有色人種の赤ちゃんに水銀を注入するようなプログラムを続けるべきではありません。

この瞬間は、医薬品の安全性に対する国民の信頼回復に向けた大きな一歩です。この決定は明確なメッセージを送ります。科学を無視する日々は終わり、利益優先の時代は終わったのだと。トランプ大統領のリーダーシップのもとで、私はFDAとCDCの改革を進めています。公的監視機関は常に厳格に監視されるべき運命にあるのです。ありがとうございました。

関連記事:チメロサールとワクチン 2025/10/28 米国保健福祉省(HHS)
     ワクチンと自閉症(サイト内記事)-米国疾病予防管理センター(CDC)

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