液体生検、代謝リスク、アジア人向け個別化治療【ASCOブレイクスルー会議2026】

液体生検、代謝リスク、アジア人向け個別化治療【ASCOブレイクスルー会議2026】

米国臨床腫瘍学会(ASCO)のASCO Breakthrough(ブレイクスルー)会議では、世界中の腫瘍専門家がアジアに集まり、患者ケアの未来を形作る最新のがん研究成果について議論する。公式プレスプログラムでは、血液ベースのバイオマーカーを用いたがん検出や再発予測、治療最適化のための新戦略、代謝健康・慢性炎症・がんリスクの関連、さらに治療開始時の支持療法や生活の質(QOL)の向上を目的とした介入などが紹介される。多くの研究では、これらの革新的アプローチがアジア人集団でどのように機能するかに焦点が当てられる。
 
6月25日から27日までシンガポールおよびオンラインで開催されるASCOブレークスルー会議は、ASCO、シンガポール腫瘍学会(SSO)、およびアジア太平洋地域の他の多くの協力学会によって企画、共催される。

ASCO Breakthroughでは300件を超える演題が発表、抄録のタイトルは現在オンラインで公開されており、全抄録は6月22日月曜日午後5時(東部標準時)www.asco.org/breakthroughで公開される。

公開制限付き会議前記者会見(オンライン)―6月17日(水)午後9時30分~11時(米国東部時間)

6月22日のアブストラクト公表に先立ち、認定メディア向けに、下記の研究論文に関するオンライン記者会見を公開制限付きで開催する。

  • アジア人集団における、マルチモーダルなセルフリーDNA多がん種早期検出検査の実臨床での性能評価(抄録14)
  • HER2陽性局所進行乳がんに対する術前治療としてのイネテタマブ(inetetamab)とピロチニブ(pyrotinib)の併用療法(neoPICD試験):前向き多施設単群第2相試験(抄録27)
  • INAVO120第3相試験:PIK3CA変異陽性、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、ホルモン療法抵抗性進行乳がんを有するアジア人患者を対象に、イナボリシブ/プラセボ+パルボシクリブ+フルベストラントによる治療を行ったサブグループ解析(抄録28)
  • 乳がんにおける早期ベストサポーティブケアと生活の質(QOL)の推移:奏効パターンの多変量解析(抄録29)
  • 炎症性腸疾患患者におけるGLP-1受容体作動薬の使用と大腸がんリスク(抄録138)

その他の注目すべき研究

以下の研究は、その他の注目すべき研究の要約である公式ASCO Tip Sheetに掲載される予定である。 Tip Sheetは、総会に先立ち、取材資格を有する報道記者に送付され、筆頭著者およびASCO専門家による追加コメントが記載されている。

  • 手術可能なトリプルネガティブ乳がんに対する、アンスラサイクリン非使用・プラチナ製剤ベース術前化学療法:病理学的完全奏効率および治療反応予測因子に関する中間解析(抄録34)
  • MSS(マイクロサテライト安定性)局所進行直腸がんに対する短期放射線療法および化学療法に、PD-L1阻害薬エンバフォリマブ(envafolimab)を併用する場合としない場合の比較:ランダム化第3相PRECAM-R試験の中間解析(抄録92)
  • フレイルと未充足の健康関連社会的ニーズとの関連:複合的フレイル概念の確立(抄録96)
  • GLP-1受容体作動薬と高リスク個人における膵がん発症リスク:多施設実臨床データ解析(抄録126)
  • 治療歴の多い進行固形がん(TP53 Y220C変異陽性)に対するレザタポプト(rezatapopt)の第2相ピボタル試験(PYNNACLE試験):卵巣がんにおける初期解析(抄録201)
  • WGSベースctDNAアッセイによる卵巣がんの分子残存病変検出:MONSTAR-SCREEN-3試験における初期結果(抄録202)
  • 頭頸部扁平上皮がんに対する術前治療としてのチスレリズマブ+カルボプラチン+アルブミン結合型パクリタキセル併用療法:前向き第2相臨床試験(抄録226)
  • 小児・思春期患者における高度催吐性化学療法に対するオランザピンベース・デキサメタゾンフリー制吐予防療法:多施設共同第3相非劣性試験(CIVIC-POD試験)(抄録304)
  • がん患者におけるオピオイド誘発性悪心・嘔吐予防に対する予防的デキサメタゾンの有効性:ランダム化比較試験(抄録313)
  • がん患者喫煙者に対する自己決定理論ベースの禁煙介入とインスタントメッセージ支援の効果:ランダム化比較試験(抄録314)
  • 記事担当 平沢沙枝
  • 監修 高光恵美(生化学、遺伝子解析)
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  • 原文掲載日 2026/05/21

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