免疫療法薬2剤併用が進行非小細胞肺がんの生存期間延長に寄与
研究概要
研究タイトル:
進行性非小細胞肺がんにおけるチェックポイント阻害薬2剤併用と単剤投与の比較:6件のランダム化試験の患者レベル統合解析
掲載誌:
連絡先となるダナファーバーがん研究所著者:
Biagio Ricciuti
概要:
ダナファーバー研究者らが主導したグローバル分析において、進行性非小細胞肺がん(NSCLC)に対する2種類の免疫療法、すなわち免疫療法薬2剤併用(CTLA-4阻害剤とPD-1/PD-L1阻害剤の併用)と免疫療法薬単剤投与(PD-1/PD-L1阻害剤のみ)を比較するため、6件の主要臨床試験から得られた詳細な患者データを統合した。
非小細胞肺がん(NSCLC)患者全体では、両治療法での生存は同等であった。しかし、2つの主要な患者群では、より強力である免疫療法薬2剤併用が明らかな効果を示した。PD-L1陰性(PD-L1 <1%)の腫瘍を有する患者では、免疫療法薬2剤併用により生存期間が延長し、5年後の生存率は免疫療法薬単剤群の9.3%に対して2剤併用群では16.6%であり、長期生存率がほぼ2倍となった。通常、標準的なPD-1/PD-L1免疫療法への反応が不良な群であるSTK11変異陽性腫瘍の患者も、免疫療法薬2剤併用によりはるかに良好な転帰を示した。一方、PD-L1発現率1%以上の腫瘍、またはSTK11変異のない腫瘍の患者では、免疫療法薬2剤併用はPD-1/PD-L1単剤療法と比較して生存に明確な優位性はみられなかった。本研究ではKRAS変異や腫瘍組織型に基づく有意差は認められず、2剤併用療法で利益を得られる患者群を決定する要因はKRAS変異の有無以外にあることを示唆している。
意義:
これらの知見は、進行性NSCLCにおける免疫療法のより個別化されたアプローチを支持するものである。すべての患者にチェックポイント阻害薬2剤を併用投与するのではなく、特にPD-L1陰性腫瘍を有する患者やSTK11変異を有する患者など、標準的な単剤免疫療法では効果が限定的であることが多い患者群に対象を定めるべきであると示唆している。これらの結果を確証し、追加バイオマーカーを用いた患者選択を精緻化し、治療経過における副作用管理や、免疫療法薬2剤併用と単剤投与の順序付けをより深く理解するためには、前向き無作為化臨床試験を含むさらなる研究が必要である。
資金供与:
NextGenerationUE.
- 監修 田中謙太郎(呼吸器内科、腫瘍内科、免疫/鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 呼吸器内科学分野)
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- 原文掲載日 2026/01/20
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