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新規白血病(AML)とMDSの若年患者でベネトクラクスとCLIA併用が高い有効性

MDアンダーソンの研究者が米国血液学会(ASH2022)で複数の白血病に関する重要な進歩を発表

2022年米国血液学会(ASH)年次総会で、3件の臨床試験から得られた説得力のある知見をテキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者が発表している。これらの口頭発表は、高齢および若年の高リスクおよび新規診断の急性骨髄性白血病(AML)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ球性白血病(ALL)など、複数の種類の白血病に対する分子標的療法と新規併用療法の使用を進める心強い結果を強調している。MDアンダーソンが発表するすべてのASH年次総会の内容に関する詳細情報は、MDAnderson.org/ASHで閲覧できる。

3)新規診断のAML、高リスク骨髄異形成症候群の若年患者でベネトクラクスとCLIA併用が高い有効性を示す(アブストラクト番号:709)

新たに急性骨髄性白血病(AML)および高リスク骨髄異形成症候群(MDS)と診断された若年患者を対象に、一次治療としてクラドリビン、イダルビシンおよびシタラビン(CLIA)の強化化学療法にベネトクラクスを追加し、評価した第2相試験の最新結果から、高い疾患コントロール率および寛解率が示された。本試験では96%の患者が治療に奏効し、90%の患者で骨髄検体に測定可能病変を認めなかった。白血病学講師のPatrick Reville医師が、12月12日に最新の結果と長期の追跡調査データを発表した。

「ベネトクラクスは、強化化学療法が困難な急性骨髄性白血病の患者さんにとって画期的な治療薬です。このデータは、CLIA導入療法にベネトクラクスを併用することの有用性を証明し続けています。この投与方法は、過去に例のない寛解率と測定可能残存病変の陰性率をもたらしています。参加者の追跡調査を続ける中で、長期の治療成績と生存期間に勇気づけられています」と、Reville医師は述べた。

この単一施設、単群試験には67人の患者が登録され、年齢の中央値は48歳であった。60人は急性骨髄性白血病(AML)、4人は高リスク骨髄異形成症候群の患者であった。さらに3人は混合表現型急性白血病(MPAL)であった。

患者全体の複合完全寛解率は96%であり、骨髄異形成症候群および骨髄性が優勢クローンであった混合表現型急性白血病の患者では100%であった。治療が奏効した患者の70%を含め、ほとんどの患者はその後同種造血幹細胞移植(alloSCT)を受けた。

心強いことに、追跡期間中央値が2年強で、効果持続期間、無イベント生存期間および全生存期間の中央値にまだ到達していない。12カ月時点の推定無イベント生存率は70%、推定全生存率は86%である。奏効した患者の74%は、12カ月時点でも奏効が継続していると推定される。

参加者に認められた主な非血液学的有害事象は発熱性好中球減少症であり、管理可能であった。研究者らは引き続き患者を追跡調査し、この患者集団に対する安全で有効な導入療法としてこの治療法の研究を進めている。

本試験は、Joe Moakley Leukemia SPOREおよびMDアンダーソンの組織的支援を受けて実施された。共著者の全リストは、こちらのアブストラクトに掲載されている。

監訳:吉原哲(血液内科・細胞治療/兵庫医科大学)

翻訳担当者坂下美保子

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