未治療ALK陽性非小細胞肺がんへのセリチニブ投与をNICEが推奨

未治療ALK陽性非小細胞肺がんへのセリチニブ投与をNICEが推奨

ALK陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)成人患者の一次治療薬として単独療法によるセリチニブを適応

2018年1月24日、英国国立医療技術評価機構(National Institute for Health and Care Excellence, NICE)は、成人の未治療未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)陽性非小細胞肺がん(NSCLC)へのセリチニブ(ノバルティス社、商品名ジカディア)をエビデンスに基づき推奨することを発表した。セリチニブは 未治療ALK陽性のNSCLC成人患者の選択肢として、販売承認の範囲内で、患者アクセススキームにより製薬企業が割引価格で提供することを条件に推奨される。

未治療ALK陽性の進行NSCLC患者の大半にはクリゾチニブが投与されている。化学療法は、患者にALK遺伝子変異が認められない場合に投与されることがあるため、セリチニブの妥当な比較対照治療薬ではないが、セリチニブとクリゾチニブを直接比較する試験はない。 臨床試験では、セリチニブと化学療法とを比較している。

臨床試験は終了していないため、化学療法と比較してセリチニブがどれだけ延命効果があるか示すことはできない。 しかし、無増悪生存期間の延長に関してセリチニブは化学療法より有効であることが示されている。

間接比較により、セリチニブがクリゾチニブより有効であることが示唆されており、臨床専門家らは、クリゾチニブの代わりにセリチニブを使用することを支持する。

クリゾチニブと比較したセリチニブのもっとも妥当な見込み費用効果は、NICEが許容範囲内と通常みなす程度である。したがって、セリチニブは、未治療のALK陽性進行NSCLC成人患者の選択肢として推奨することができる。セリチニブは、毎日同じ時間帯の空腹時に経口投与する。推奨用量は、1日1回750mgである。セリチニブの製品概要と、第3相臨床試験(ASCEND-4)のプロトコルには、臨床的有効性が認められる限り治療を継続すべきであると記載されている。セリチニブ(150カプセル)の30日間投与のコストは4,923.45英ポンド(付加価値税[VAT]抜き。英国国民医薬品集[BNF]電子版[2017年10月にアクセス]より)である。

当該製薬企業は、保健省との患者アクセススキームに同意している。 このスキームは、セリチニブの定価に対する単純割引を提供し、割引は購入時または請求書発行時に適用される。割引の程度については営利上、明かされない。保健省は、この患者アクセススキームが英国医療サービス(NHS)への過度の管理上負担にならないと考えている。

翻訳担当者 塔本容子

監修 田中謙太郎(呼吸器内科、腫瘍内科、免疫/九州大学病院 呼吸器科)

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