アフリカ系アメリカ人男性の早発性脱毛症は前立腺癌に関連する可能性 | 海外がん医療情報リファレンス

アフリカ系アメリカ人男性の早発性脱毛症は前立腺癌に関連する可能性

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

アフリカ系アメリカ人男性の早発性脱毛症は前立腺癌に関連する可能性

米国がん学会(AACR)

• アフリカ系アメリカ人の男性は前立腺癌の発症リスクが高い
• 60歳未満の禿げ頭のアフリカ系アメリカ人男性で、前立腺癌の発症リスクが最も高かった
• 前頭部脱毛では重度の前立腺癌のリスクが増加した

 

米国癌学会の学術誌Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention誌に発表されたデータによると、アフリカ系アメリカ人男性では、脱毛症が前立腺癌のリスク増加に関連し、若年齢の脱毛症や脱毛症の種類によって進行前立腺癌のリスクが増加していた。

 

「われわれがアフリカ系アメリカ人男性に注目したのは、前立腺癌の発症リスクが高く、米国の他の集団と比べて前立腺癌で死亡する確率が2倍を上回るからです」と、ペンシルベニア大学臨床疫学・生物統計センター(フィラデルフィア)の特任助教であるCharnita Zeigler-Johnson医学博士は述べた。「アフリカ系アメリカ人男性は、転帰が思わしくない高リスク前立腺癌のグループです。しかし、アフリカ系アメリカ人男性における前立腺癌の潜在的リスク因子として脱毛症の評価に的を絞った研究はこれまでに発表されていません」。

 

Zeigler-Johnson氏らは、1998年から2010年までの間にStudy of Clinical Outcomes, Risk and Ethnicity(SCORE)試験に登録された参加者の中から、318人の前立腺癌男性および219人の対照男性を同定した。全員がアフリカ系アメリカ人であり、その脱毛症の程度はさまざまであった。質問票を用い、脱毛の種類(なし、前頭部、または頭頂部)およびその他の病歴に関する情報を入手した。

 

研究者らは、脱毛症がその種類にかかわらず前立腺癌リスクを69%増大させることを確認した。特に、前頭部脱毛のアフリカ系アメリカ人男性では、進行前立腺癌と診断される確率が2倍を上回ったが、頭頂部脱毛ではこの傾向は認められなかった。この関連性は60歳未満の時点で前立腺癌と診断された男性でより強く、高ステージの前立腺癌である確率は6倍、高悪性度の前立腺癌である確率は4倍の増加がみられた。

 

また、若年の前立腺癌患者のうち、前頭部脱毛の男性では、診断時に前立腺特異抗原が高レベルである傾向がより強かった。

 

「早発性脱毛症は、アフリカ系アメリカ人男性の特に若年者において、早期発症型前立腺癌のリスク因子となり得ます」と、Zeigler-Johnson氏は述べた。「われわれが得た結果が今後の研究で確認されるまでの間も、一部の男性集団で早発性脱毛症を前立腺癌のリスク増加の臨床指標として用いることができる可能性があります」。

 

# # #

AACRについて
1907年に設立された米国癌学会(AACR)は、世界初かつ最大の専門家組織で、癌研究および癌の予防と治療という使命の推進に尽力している。AACRの会員は、90カ国以上、34,000人にのぼり、基礎研究、トランスレーショナル研究および臨床研究に関わる研究者、人口動態研究者、他の医療従事者および癌患者支援者から成る。AACRは、癌関連のあらゆる分野の専門知識を結集し、年間20以上の学会および教育ワークショップを開催して癌の予防、生物学、診断および治療における進歩を促している。最大の学会はAACR年次集会で、17,000人以上が参加する。さらにAACRはピアレビュー学術誌7誌と癌サバイバー、癌患者、および介護者向けの雑誌を発行している。AACRは、価値ある研究に対して資金を直接提供しているほか、多数の癌関連機関と連携して研究助成金を提供している。AACRは、Stand Up To Cancerの学術パートナーとして、癌患者に利益があると見込まれる個人およびチームの研究について、専門家による査読、資金の管理や授与、科学的な監視を行っている。AACRは、癌から命を守るための癌研究および関連のある生物医学の意義について、議員や政策立案者と積極的に意見交換を行っている。

 

原文掲載日

翻訳原恵美子

監修橋本仁

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  2. 2非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  3. 3卵巣がんの起源部位は卵管であることが示唆される
  4. 4若年甲状腺がんでもリンパ節転移あれば悪性度が高い
  5. 5コーヒーが、乳がん治療薬タモキシフェンの効果を高める...
  6. 6がん領域におけるシームレス臨床試験数が近年増加
  7. 7治療が終了した後に-認知機能の変化
  8. 8アブラキサンは膵臓癌患者の生存を改善する
  9. 9ルミナールA乳がんでは術後化学療法の効果は認められず
  10. 10乳がん化学療法後に起こりうる長期神経障害

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他