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同種異系幹細胞移植を受けた生存患者において糖尿病と高血圧のリスク増加

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同種異系幹細胞移植を受けた生存患者において糖尿病と高血圧のリスク増加

キャンサーコンサルタンツ
2007年3月

骨髄移植を受けた生存患者における試験(Bone Marrow Transplant Survivor Study)の研究者らは、同種異系幹細胞移植の長期生存者において、糖尿病と高血圧の発症が増加したことを報告した。この試験の詳細は2007年2月15日刊行のBlood誌に掲載された。

 

同種異系幹細胞移植を受ける患者は全身放射線療法併用または単独で、通常、高用量の化学療法を受ける。これらの患者はしばしば皮膚、肝臓そして胃腸に急性または慢性の移植片対宿主病(GVHD)を患う。さらに彼らはしばしばGVHDやGVHDの治療により免疫不全になる。二次的な癌の発症、白内障、甲状腺機能不全、C型肝炎、骨粗しょう症、性機能不全、不妊、早発閉経などの増加など長期にわたる多様な合併症が確認されていることも驚くに当たらない。また小児では成長障害が見られる。

 

Fred Hutchinsonがんセンターとワシントン大学の研究者らによって最近次のような報告がなされた。

 

同種造血幹細胞移植(SCT)(大部分は同種異系)を受けた成人長期生存者は一般の人たちより医学上の問題は多いが、入院率は対象となる一般の人たちと同等である。(関連ニュース省略)これらの著者は幹細胞移植を受けた生存患者に筋骨格の硬直、けいれん、虚弱、関節腫脹、白内障手術、C型肝炎、性機能障害、記憶注意困難、頻尿または尿漏れ、向精神薬の使用、社会的機能の制約、そして生命、健康保険の拒否などの増加があることを報告した。しかしこれらの合併症にかかわらず、長期生存者における雇用、結婚生活の満足、離婚そして心の健康などの割合は、比較対象となった一般の人たちと同等であると報告されている。

 

最近の試験は1089人の長期生存者を対象とした。彼らは1974年から1998年に移植を受け、383人の兄弟からなる対照群と比較された。この試験の対象となる患者は、免疫反応抑制剤の投与を受けなかった。この試験のフォローアップ中央値は8.6年だった。この試験の主な結論は次のようである。

・同種異系移植を受けた患者で3.65倍の糖尿病増加
・同種異系移植を受けた患者で2.06倍の高血圧増加
・自系移植移植を受けた患者では、糖尿病、高血圧心臓血管の事象のリスクは対照となる兄弟と同等
・全身放射線照射は糖尿病のリスク増大に関連

 

これらの著者は同種異系移植を受けた患者で糖尿病や高血圧のリスクが増加するために将来的に心臓血管のリスクが増大する可能性を示唆した。

 

コメント:
これらのデータによって、同種異系幹細胞移植を受けた患者は対照群より多く合併症に罹ることが確認された。糖尿病と高血圧のリスク増大の確認は新たな可能性を含む重要な知見であり、それは生存者の緊密なモニタリングが適応になることを示している。自系幹細胞移植に関しては、より多くの合併症が見られなかったのは驚愕に値する。しかしこのことは、それらの障害の主な原因は免疫学上のものであり、レジメンに関係するものではないと考えられる。

 

参考文献

Baker KS, Ness KK, Steinberger J, et al. Diabetes, hypertension, and cardiovascular events in survivors of hematopoietic cell transplantation: a report from the Bone Marrow Transplant Survivor Study. Blood 2007;109:1765-1772.

 


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翻訳内村 美里人

監修瀬戸山 修(薬学)

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