体外診断検査FoundationOne CDxをFDAが販売承認

2017年11月30日、米国食品医薬品局(FDA)はFoundation Medicine, Inc.社のFoundationOne CDx(F1CDx)を販売承認した。F1CDxは、あらゆる固形がん種の324の遺伝子および2つのゲノム塩基組成の遺伝子変異を検出する、次世代シーケンシング(NGS)に基づく体外診断(IVD)検査である。

また同検査により、非小細胞肺がん(NSCLC)、メラノーマ(悪性黒色腫)、乳がん、大腸がん、または卵巣がんを有する患者のうち、FDA承認済みの15の分子標的治療が有用であると予測される患者を特定できる。

同検査の臨床成績は、患者に対し特定の治療を選択する際に現在用いられているFDA承認コンパニオン診断検査とF1CDxを比較することにより、比較的シンプルな方法で確定した。

結果は、全324遺伝子パネルを代表する選択的変異型(置換、短い挿入・欠失)に対しての同検査の検出能力は約94.6%の確率で正確であったことを示した。

これは、FDAのBreakthrough Device(画期的機器)指定を受けた機器として初めて市販前承認(PMA)プロセスを完了した機器であり、FDAおよびメディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)の「並行レビュープログラム」で承認された2番目の体外診断検査である。

本プログラムのもと、CMSは、NGS技術を用いた検査を受けたことがなく、追加治療の待機状態が続いているステージIV再発性、転移性または進行がん患者でメディケア受益者に対するF1CDxの全国的保障適応決定案を公表した。

FDAは、協調的クロスエージェンシーアプローチを用いてF1CDx申請を審査した。

FDAの医療機器・放射線保健センター(CDRH)は、Oncology Center of Excellenceからの支援で臨床的レビューを実施した。一方で、CDRHは他の全側面レビューを実施し、最終製品の販売承認を決定した。

医療従事者は、医薬品および医療機器の使用との関連が疑われる重篤な有害事象を認めた場合はすべて、FDAのMedWatch報告システムに報告しなければならない。この報告は、オンラインフォームへの入力(http://www.fda.gov/medwatch/report.htm)、オンラインで提供されている料金支払い済み宛名フォームのファックス(1-800-FDA-0178)か郵送、または電話(1-800-FDA-1088)にて行う。

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最近の承認情報が得られるOCEの新Podcast「Drug Information Soundcast in Clinical Oncology(D.I.S.C.O.)」はこちらからwww.fda.gov/DISCO

翻訳担当者 太田奈津美

監修 前田 梓(医学生物物理学/トロント大学)

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