米FDAが一部の進行/転移乳がんにベプデゲストラントを承認 

米FDAが一部の進行/転移乳がんにベプデゲストラントを承認 

2026年5月1日、米国食品医薬品局(FDA)は、FDA承認済み検査でエストロゲン受容体(ER)陽性、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性、ESR1変異陽性が確認された進行/転移乳がん成人患者のうち、少なくとも1種類の内分泌療法後に病勢が進行した患者を対象に、ヘテロ二官能性タンパク質分解誘導化合物であるvepdegestrant[ベプデゲストラント](販売名:Veppanu[ベパヌ]、Arvinas Operations, Inc.社)を承認した。
 
FDAはまた、ベプデゲストラントを投与する上でESR1変異陽性乳がん患者を特定するためのコンパニオン診断機器として、Guardant360 CDxを承認した。
 
ベプデゲストラントの詳細な処方情報は、Drugs@FDAに掲載される。

有効性と安全性

有効性は、ランダム化、非盲検、実薬対照、多施設共同試験であるVERITAC-2(NCT05654623)で評価した。対象患者は、ER陽性、HER2陰性の進行/転移乳がんの成人624人であり、そのうち270人ではESR1変異が認められ、CDK4/6阻害薬を含む1~2種類の内分泌療法後も病勢進行が認められることを要件とした。患者は1:1の比率で、ベプデゲストラントを1日1回経口投与する群、またはフルベストラントをサイクル1の1日目と15日目に筋肉内投与し、その後は月1回投与する群に無作為に割り付けられた。ランダム化は、ESR1変異状態と内臓転移によって層別化された。ESR1変異状態は中央または現地の検査機関により、血液循環腫瘍DNA(ctDNA)を用いて判定された。
 
主要な有効性評価項目は、ESR1変異陽性の腫瘍を有する患者集団および全患者集団を対象とした盲検独立中央判定(BICR)評価による無増悪生存期間(PFS)であった。追加の有効性評価項目には、BICR評価による全生存期間(OS)および客観的奏効率(ORR)が含まれた。ESR1変異陽性の腫瘍を有する患者集団においてベプデゲストラントとフルベストラントを比較したところ、BICR評価によるPFSに統計的に有意な差が認められた。ベプデゲストラント群のPFS中央値は5カ月(95%信頼区間:3.7、7.4)、フルベストラント群のPFS中央値は2.1カ月(95%信頼区間:1.9、3.5)であった(ハザード比0.57[95%信頼区間:0.42、0.77]、p値0.0001)。ORRは、各群それぞれで19%(95%信頼区間:12~27%)および4%(95%信頼区間:1.6~10%)であった。OSは未成熟で、PFS解析時点でこの集団の16%が死亡していた。

警告および注意事項

添付文書には、QTc間隔延長および胚・胎児毒性に関する警告と注意事項が記載されている。

ベプデゲストラントの推奨用量は、200 mg を1日1回とし、食事と共に経口投与するが、病勢の進行または許容できない毒性が現れたら中止する。

  • 監修 東海林洋子(薬学博士)
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  • 原文掲載日 2026/05/01

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