米FDA、c-Metタンパク質過剰発現の非小細胞肺がんにテリソツズマブ ベドチン-tllvを迅速承認

米FDA、c-Metタンパク質過剰発現の非小細胞肺がんにテリソツズマブ ベドチン-tllvを迅速承認

2025年5月14日、米国食品医薬品局(FDA)は、局所進行性または転移性の非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)の成人患者のうち、全身療法の治療歴があり、c-Metタンパク質の過剰発現[腫瘍細胞の50%以上が強い(3+)染色を示す]がFDA承認の検査で判明した患者を対象に、c-Met標的抗体および微小管阻害薬複合体であるtelisotuzumab vedotin-tllv[テリソツズマブ ベドチン-tllv](販売名:Emrelis、AbbVie Inc.社)を迅速承認した。
 
FDAはまた、Emrelisによる治療が適格となる可能性のある非扁平上皮NSCLC患者におけるc-Metタンパク質過剰発現の検出を支援するコンパニオン診断検査として、VENTANA MET(SP44)RxDxアッセイ(Roche Diagnostics社)を承認した。
 
Emrelisの完全な処方情報は、こちらに掲載される。
 
多施設共同、非盲検、多コホート試験であるLUMINOSITY試験(NCT03539536)において、有効性が評価された。本試験には、上皮成長因子受容体(EGFR)野生型の非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者のうち、全身療法の治療歴を有し、c-Metタンパク質の過剰発現が認められた患者84人が参加した。
 
主要有効性評価項目は、RECIST 1.1に基づいて盲検独立中央判定(BICR)によって評価された全奏効率(ORR)および奏効期間(DOR)であった。ORRは35%(95% CI:24, 46)、DORの中央値は7.2カ月(95% CI:4.2, 12)であった。
 
安全性に関する統合解析集団において、特に多くみられた副作用(20%以上)は、末梢神経障害、疲労、食欲減退、および末梢浮腫であった。グレード3または4の臨床検査値異常(2%以上)で特に多くみられた副作用は、リンパ球減少、血糖値上昇、アラニンアミノトランスフェラーゼ上昇、ガンマグルタミルトランスフェラーゼ上昇、リン値低下、ナトリウム値低下、ヘモグロビン値低下、およびカルシウム値低下であった。
 
テリソツズマブ ベドチン-tllvの推奨用量は、病気の進行または許容できない毒性が現れるまで、2週間ごとに1.9 mg/kg(100 kg以上の患者では最大190 mg)の静脈内注入である。
 
この審査では、臨床申請全体の提出前にデータ提出を合理化するReal-Time Oncology Review(RTOR)パイロットプログラムと、FDAの評価を容易にするために申請者が任意で提出するAssessment Aidが使用された。
 
この申請は優先審査および画期的治療薬の指定を受けた。FDAの迅速プログラムは、「企業向けガイダンス: 重篤疾患のための迅速承認プログラム-医薬品およびバイオ医薬品」に記載されている。
 
医療従事者は、医薬品および医療機器の使用に関連すると疑われるすべての重篤な有害事象を、FDAのMedWatch報告システムまたは1-800-FDA-1088に報告すること。
 
がん領域の治験薬の単一患者INDに関する支援については、医療関係者はOCEのProject Facilitate(電話:240-402-0004、Eメール:OncProjectFacilitate@fda.hhs.gov)に連絡することができる。

  • 監修 稲尾崇(神鋼記念病院/呼吸器内科)
  • 記事担当者 仲里芳子
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  • 原文掲載日 2025/05/14

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