Vandetanib+タキソテール®は前治療のあるNSCLC患者で有効

キャンサーコンサルタンツ
2007年9月

国際試験に関与した研究者らは前治療のある非小細胞肺癌患者(NSCLC)でタキソテールRにvandetanib〔バンデタニブ〕を追加することで無進行生存期間を延長すると報告した。この試験の詳細は2007年9月20日発行のJournal of Clinical Oncology誌に掲載された。[1]

標的薬剤は多くの進行性NSCLC患者で緩和的化学療法の現実的な代替を提供し始めている。化学療法に標的薬剤を追加することや標的薬剤を組み合わせることで、ある程度の成功も得られた。現在試験されている薬剤はアバスチン(ベバシズマブ)、イレッサ(ゲフィチニブ)、タルセバ(エルロチニブ)そしてスーテント(スニチニブ)である。これら標的薬剤の大部分の第一標的は上皮細胞成長因子受容体(EGFR)と血管内皮細胞成長因子受容体(VEGFR)である。vandetanibはVEGF Receptor-2 とEGFRキナーゼ活性の経口阻害剤である。進行性NSCLC患者181人のファーストライン治療にvandetanib単独群またはvandetanib+パラプラチンR(カルボプラチン)+タキソールR(パクリタキセル)の併用群とパラプラチン+タキソール群を比較するランダム化試験が行なわれた。[2]vandetanib単独群は試験の他の2群より劣ったため早期に中断された。奏効率はvandetanib単独群では7%、vandetanib+パラプラチン+タキソール群では31%、パラプタチン+タキソール群では25%であった。Vandetanib+化学療法により無進行生存期間の中央値が1ヶ月延長し僅少だが統計的に有意な効果があった。プラス効果は男性より女性の方が明白であった。

現在の試験では前治療のある進行性NSCLC患者127人がタキソテール単独群またはタキソテール+vandetanib群のどちらかにランダムに割り付けられた。無進行生存期間の中央値はタキソテール単独群では17週に対しvandetanib+タキソテール群で18.7週であった。Vandetanibの追加で全生存期間は延長しなかった。

コメント

vandetanibはNSCLCの治療に効果があるかもしれないもう一つの標的薬剤である。

参考文献

[1] Heymach JV, Johnson BE, Prager D, et al. Randomized, placebo-controlled phase II study of vandetanib plus docetaxel in previously treated non-small cell lung cancer. Journal of Clinical Oncology 2007;25:4270-4277.
[2] Heymach J, Paz-Ares L, De Braud F, et al. Randomized phase II study of vandetanib (VAN) alone or in combination with carboplatin and paclitaxel (CP) as first-line treatment of advanced non-small cell lung cancer (NSCLC). Journal of Clinical Oncology 2007, Annual Meeting Proceedings;25, abstract 7544.

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翻訳担当者 内村 美里人

監修 林 正樹(血液・腫瘍科)

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