ベリノスタットのFDA承認

ベリノスタットのFDA承認

商標名:Beleodaq

・再発性・難治性の末梢性T細胞リンパ腫への承認(2014/07/03)

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報がFull prescribing information(英文)で参照できます。

再発性・難治性末梢性T細胞リンパ腫への承認

米国食品医薬品局(FDA)は2014年7月3日、belinostat[ベリノスタット](Beleodaq、Spectrum Pharmaceuticals社製)を再発性・難治性末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)患者への治療のため迅速承認しました。

承認の根拠となったのは、過去の治療が奏効しなかったか、または治療後再発した評価可能なPTCL患者120人の多施設単群臨床試験の結果でした。本試験では、血小板数が100,000/μL未満の患者を組み入れました。有効性評価の対象となった患者は、年齢の中央値が64歳(29~81歳)で、52%が男性でした。患者が過去に受けた治療回数の中央値は2回(1~8回)でした。患者はベリノスタット1,000 mg/m2を1日1回、3週間ごとに1~5日目に点滴静注されました。

主要評価項目は全奏効率(ORR)で、独立審査委員会によって評価されました。ORRは25.8%でした(95% CI: 18.3, 34.6)。

完全奏効率および部分奏効率は、それぞれ10.8%、15.0%でした。奏効期間(最初に奏効が得られた日から増悪または死亡までの期間)の中央値は、8.4カ月でした(95% CI: 4.5-29.4)。

安全性の解析対象集団(患者129人)に最も多くみられた副作用(25%超)は、悪心、疲労、発熱、貧血および嘔吐でした。血小板減少症は患者の16%、中でもグレード3または4の血小板減少症が発現した患者は7%いたと報告されました。患者の47%に重篤な副作用が認められました。最も多くみられた重篤な副作用(患者の2%超でみられた)は、肺炎、発熱、感染、貧血、クレアチニン上昇、血小板減少症および多臓器不全でした。肝不全による治療関連死が、1人報告されました。

迅速承認の条件として、FDAは臨床試験依頼者に対し、CHOP療法(シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシンおよびプレドニゾン)との併用でベリノスタットの用量設定試験を実施し、後続の第3相臨床試験でCHOP療法と併用した場合のベリノスタットの有効性および安全性を、CHOP療法単独の場合と比較して示すことを要求しました。

ベリノスタットの推奨用量ならびに投与スケジュールは、1,000 mg/m2を30分かけて1日1回、3週間ごとに1~5日目に点滴静注です。

翻訳担当者 太田奈津美

監修 野崎健司(血液内科/住友病院)

原文を見る

原文掲載日 

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

リンパ腫に関連する記事

医療用画像診断による被ばくと小児のがん評価研究の画像

医療用画像診断による被ばくと小児のがん評価研究

400万人近くの小児および青年を対象とした研究により、小児の血液および骨髄がんの10%は、放射線被曝に起因している可能性が明らかにカリフォルニア大学サンフランシスコ校およびカリ...
【ASH 2025】難治性リンパ腫に対するCAR-T細胞療法が長期的有効性を示すの画像

【ASH 2025】難治性リンパ腫に対するCAR-T細胞療法が長期的有効性を示す

CAR-T細胞療法であるリソカブタゲン・マラレウセル(リソセル)は、TRANSCEND FL試験において97%の全奏効率を達成した。3年経過後も持続的な効果が認められ、神経毒性および重...
【米国血液学会ASH25】ダナファーバーの発表:マクログロブリン血症、リンパ腫、MDSほかの画像

【米国血液学会ASH25】ダナファーバーの発表:マクログロブリン血症、リンパ腫、MDSほか

ダナファーバーがん研究所は、第 67 回米国血液学会(ASH)年次総会(2025年12月6日〜9日、米国フロリダ州オーランド)において、120件を超える口頭発表およびポスター発表を行い...
米FDAが白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫にピルトブルチニブを通常承認の画像

米FDAが白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫にピルトブルチニブを通常承認

2025年12月3日、米国食品医薬品局(FDA)は、再発/難治性の慢性リンパ性白血病または小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)成人患者のうち、共有結合型BTK阻害薬による治療歴のある...