B細胞性白血病(ALL)でイノツズマブ オゾガマイシンが残存病変を除去
- 患者の70%で残存がん細胞が消失した。
- 残存がん細胞が除去できるかどうかは、再発を予測する強力な指標であり、長期生存率の改善と関連している。
- イノツズマブ オゾガマイシン(販売名:ベスポンサ)は、ファイザー社が開発した標的型抗体薬物複合体(ADC)である
抗体薬物複合体(ADC)であるイノツズマブ オゾガマイシンによる治療により、B細胞性急性リンパ性白血病(ALL)患者の測定可能な残存病変(MRD)を除去できることが、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究で示された。長期生存成績の改善に向けて重要な一歩である。
本第2相試験の結果は、Blood Cancer Journal誌に掲載された。治療を受けた37人のうち70%がMRD陰性を達成し、フィラデルフィア染色体陽性および陰性のいずれの患者群でも良好な反応が認められた。早期に治療を受けた患者ほど、最も良好な転帰を示した。無再発生存期間は40カ月、生存期間中央値は61カ月であった。
「私たちの研究結果によると、イノツズマブ オゾガマイシンはすでに寛解状態にある患者における残存病変の除去に極めて有効であり、持続的な奏効と有望な生存成績が示されました」と、主任研究者である白血病学教授のElias Jabbour医師は述べた。「この治療法は寛解をさらに深め、再発リスクの高い患者の治療方針を変え得るものです」。
B細胞性急性リンパ性白血病の患者にとって、今回の臨床試験の意味は?
今回の結果は、この抗体薬物複合体治療が、他の治療を受けた患者であっても、残存病変を除去できる可能性が高いことを示唆している。測定可能な残存病変(MRD)の消失は、患者が再発するかどうかを予測する強力な指標である。MRDが消失して検出不能となると、患者は一般的に寛解状態を維持できる可能性が高くなる。さらに、この治療により、患者はより安全で病勢が抑えられた状態で、造血幹細胞移植またはキメラ抗原受容体T細胞療法(CAR-T細胞療法)の適応に至る可能性がある。
本治療の忍容性は良好で、副作用は管理可能であった。
これらの知見は、イノツズマブ オゾガマイシンが、残存する白血病細胞を根絶することで寛解をさらに深め、長期的な治療成績を改善し得る有望な治療戦略であることを示している。
本研究は、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの学内研究資金およびファイザー社の支援を受けて実施された。共同著者、利益相反および研究資金提供元の全一覧については、Blood Cancer Journal誌掲載の原著論文を参照のこと。
- 記事担当 平沢沙枝
- 監修 パーキソン理咲 (血液内科)
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- 原文掲載日 2026/07/07
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