米FDAがPTEN欠損、アンドロゲン経路調節未治療/感受性前立腺がんにカピバセルチブ併用療法を承認

米FDAがPTEN欠損、アンドロゲン経路調節未治療/感受性前立腺がんにカピバセルチブ併用療法を承認

2026年6月12日、米国食品医薬品局(FDA)は、FDA承認済み検査でPTEN欠損が検出された転移性アンドロゲン経路調節未治療/感受性(mAPMN/S)前立腺がん(以前は転移性ホルモン感受性前立腺がんと呼ばれていた)の成人患者を対象に、カピバセルチブ(販売名:トルカプ、AstraZeneca社)をアビラテロンおよびprednisone[プレドニゾン]との併用で承認した。
 
FDAはまた、カピバセルチブによる治療のためにPTEN欠損前立腺がん患者を特定するためのコンパニオン診断機器として、VENTANA PTEN(SP218)RxDxアッセイ(Ventana Medical Systems, Inc./Roche Diagnostics社)を承認した。
 
カピバセルチブの詳細な処方情報は、こちらに掲載される。

有効性と安全性

有効性は、新たにPTEN欠損mAPMN/S前立腺がんと診断された成人1,012人を対象とした、ランダム化二重盲検プラセボ対照多施設共同試験CAPItello-281(NCT04305496)試験で評価された。腫瘍のPTEN欠損状態は、免疫組織化学に基づくVENTANA PTEN(SP218)RxDxアッセイを用いた中央検査により前向きに評価した。PTEN欠損は、特定の細胞質染色がみられない生存している悪性細胞が90%以上存在することと定義した。カピバセルチブ+アビラテロン併用群またはプラセボ+アビラテロン併用群に、患者を1:1の割合で無作為に割り付けた。アビラテロンは、プレドニゾンまたはプレドニゾロンと併用した。
 
主要な有効性評価項目は、治験責任医師の評価による画像上の無増悪生存期間(rPFS)であった。全生存期間(OS)は、追加の有効性評価項目であった。本試験において、カピバセルチブ+アビラテロン併用群では、プラセボ+アビラテロン併用群よりもrPFSが統計的に有意に改善した。rPFSの中央値は、カピバセルチブ+アビラテロン併用群で33.2カ月(95%信頼区間:25.8~44.2)、プラセボ+アビラテロン併用群で25.7ヵ月(95%信頼区間:22.0~29.9)であった(ハザード比0.81[95%信頼区間:0.66~0.98]、両側p値0.034)。OSの結果は、rPFS解析時点では未成熟であった。
 
添付文書には、高血糖、下痢、皮膚の副作用、および胚・胎児毒性に関する警告と注意事項が記載されている。

推奨用量

カピバセルチブの推奨用量は、400 mgを1日2回(約12時間間隔)であり、食事の有無にかかわらず経口投与する。4日間投与後、3日間休薬し、病勢の進行または許容できない毒性が現れるまで投与する。アビラテロン酢酸エステルの推奨用量は、プレドニゾン5 mgとの併用で1日1回1000 mgである。カピバセルチブとアビラテロン酢酸エステルを併用投与する患者は、GnRHアナログを併用投与するか、両側精巣摘出術を受けている必要がある。

  • 記事担当 仲里芳子
  • 監修 榎本 裕(泌尿器科/三井記念病院)
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  • 原文掲載日 2026/06/12

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