腎細胞癌の腹腔鏡根治的腎摘出術は開腹手術に匹敵する

キャンサーコンサルタンツ
2009年9月

南カリフォルニア大学の研究者たちは、「腎細胞癌の腹腔鏡下根治的腎摘除術(LRN)後の腫瘍学的な長期成績は良好で開腹手術の結果に匹敵する」という報告をした。本試験の詳細は2009年9月14日に電子版でJournal of Urologyに掲載された。[1]

腹腔鏡下根治的腎摘除術は1991年以降、腎細胞癌の治療として実施されている。LRNは、開腹による根治的腎摘除術と比較して、入院期間が短縮され、痛みが軽減し、通常の活動に早期復帰できることが多くの試験で示されている。ほとんどの試験で、開腹手術に匹敵する再発率および癌特異的生存率が明らかになっている。最近では、LRNが移植のため健常ドナーからの腎臓摘出に使用されている。腹腔鏡下根治的腎摘除術は現在、T1、T2さらに恐らくT3の腎細胞癌の治療に選択される方法と考えられている。しかし、10年以上にわたる追跡はほとんど報告されていない。

今回の試験では、10年以上(10年から15年)にわたり追跡を行った腎細胞癌患者93人のLRNの結果を評価した。本試験に参加した患者は2人の外科医による治療を受けた。患者の71%にT1腫瘍、15%にT2腫瘍、10%にT3腫瘍、3%にT4腫瘍が見られた。

10年全生存率は65%。
10年癌特異的生存率は92%。
10年無再発生存率は86%。
10人の患者が転移を発症し8人が死亡。

コメント:
これらデータは、LRNが大半の腎細胞癌患者で選択される治療であることを確認した他の報告と類似している。腎細胞癌の外科治療を恐らくさらに改善するために、ロボット技術を用いた試験が現在行われている。

参考文献:
[1] Berger A, Brandina R, Atalla MA, et al. Laparoscopic radical nephrectomy for renal cell carcinoma: Oncological outcomes at 10 years or more. Journal of Urology [early online publication]. September 14, 2009.


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翻訳担当者 松長 えみ

監修 榎本 裕(泌尿器科)

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