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小児脳腫瘍-髄芽腫、上衣腫

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小児脳腫瘍-髄芽腫、上衣腫

原文
同義語と関連キーワード:髄芽腫、後頭蓋窩未分化神経外胚葉性腫瘍、原始神経上皮腫瘍

インフォメーション

背景
髄芽腫は小児悪性脳腫瘍においてもっとも一般的にみられるもので、原発性中枢神経系(CNS)腫瘍の10~20%、あらゆる後頭蓋窩腫瘍では約40%を占めます。髄芽腫は小脳に生じる非常に侵襲性の高い胚性神経上皮腫瘍であり、初期段階でCNSを介して汎発する傾向があります。

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松果体部位に生じる形態学的に類似した腫瘍は松果体芽細胞腫と呼ばれており、他のCNS部位に生じる腫瘍は未分化神経外胚葉性腫瘍(PNET)と呼ばれます。

積極的な外科手術、頭蓋脊椎放射線療法、化学療法によって、5年後には髄芽腫を有する小児の50%以上はこの疾患から解放されることが期待されています。しかしながら、この疾患に対する治療を行うことによって、重大な内分泌系・知的後遺症が残る結果となることが多くみられます。

病態生理学
髄芽腫は、主に小脳虫部から生じる小脳腫瘍です。髄芽腫の組織形成については現在も意見が分かれています。ある見解では、起始細胞は小脳の外部顆粒層に由来することを示唆しています。別の仮説では、髄芽腫には複数の起始細胞があることを提案しています。腫瘍が成長するにつれて、第四脳室を通る脳脊髄液(CSF)輸送の閉塞が一般に生じ、その結果、水頭症になります。腫瘍の広がりは、連続して小脳脚や第四脳室の底に、前方向の脳幹に、下側の頸椎に、上側の天幕を超えて起こります。また、CSFを通して頭蓋内に広がったり、軟髄膜や脊髄に広がることもあります。小児CNS腫瘍すべてのうち、髄芽腫は神経系外、特に、骨と骨髄に広がる傾向がもっとも高いのですが、そうした事象が生じるのは4%未満です。

頻度
米国:年間ほぼ250人が新たに診断されています。
世界:正確な数字は明らかになっていません。
通常、脳腫瘍は、危険因子のある小児10万人につき年間2.5~4人の率で生じます。そのうち約18%が髄芽腫です。

死亡率/罹患率
リスクグループの層別化が依然検討されていますが、現在のところ、3種類の基本的特性に基づいたものとなっています。年齢、術後残存腫瘍の範囲、転移病期(M病期:Chang分類システムによる)の3種類です。M病期の分類では、M0期=明らかなくも膜下や血行性転移がない、M1期=CSFに顕微鏡的腫瘍細胞がみられる、M2期=小脳、脳のクモ膜下腔、第三脳室、第四脳室のいずれかに結節性播種がみられる、M3期=脊椎のクモ膜下腔に明らかな結節性播種がみられる、M4期=脊椎外への転移がある、とされています。この分類体系に基づいた個々のリスクグループを以下に定義します。

平均的リスク
このリスクグループは、年齢3歳以上の患者、病期はM0、術後の残遺腫瘍が1.5c㎡と定義します。このグループの5年生存率は現在78%です。

高リスク
このリスクグループは、年齢3歳以上の患者で、病期はM1~M4、術後の残存腫瘍が1.5c㎡以上のいずれかに該当するものと定義します。このグループの5年生存率は現在30~55%です。

乳児
このグループは、年齢3歳未満の患者と定義します。M病期や術後残遺疾患の範囲に関係なく、このグループは予後がもっとも不良であるとされています。5年生存率はほぼ30%ですが、転移性疾患を有する患者では非常に低くなります。

長期的作用
治療が成功しても、かなりの数の患者に神経認知的・内分泌的な障害がみられます。長期生存者のほとんどは正常な知能を有しますが、その後、多くは学習困難を呈し、個別に用意する教育プログラムが必要となります。生化学的な成長障害が患者の70~80%にみられ、ある程度の成長障害が治療後の患者の半数以上にみられます。甲状腺やゴナドトロピン・ホルモン欠損が生じることもあります。治療の主力である頭蓋脊椎放射線が、こうした障害の主な原因であるとされています。

性別
年齢0~14歳の患者100万人につき、米国の発現率は、男児6.1人、女児4.5人です。

年齢
発病率のピークは3~5歳です。患者のほぼ80%は15歳までに診断されます。

臨床

経過

・患者の70~90%に頭痛、嘔吐、嗜眠の既往がみられますが、こうした症状は通常は断続的で些細なものです。多くの場合、診断がつく前に3ヵ月以上にわたって症状がみられます。

・頭蓋内圧亢進(ICP)
典型的な3症状として、朝の頭痛、嘔吐、嗜眠があります。頭痛は、起床時に頭部に痛みが生じるもので、嘔吐することで軽減し、また、日中に段階的に軽減します。学童期の小児であれば、漠然とした断続的な頭痛や疲労感を訴えることがあります。学業成績の低下や人格変化を示すこともあります。乳児では、易刺激性、食欲不振、発育遅延などを呈します。

・小脳機能障害
症状の1つとして、進行性の運動失調の悪化が下肢にみられ、体幹や上肢はそれほど冒されていないことも多くあります。

・脳幹障害
脳幹の腫瘍浸潤やICP増加によって、複視や、他の脳神経所見、例えば顔面脱力、耳鳴、難聴、頭位傾斜、頚部硬直などが生じることがあります。

・転移
まれに、患者は脊椎転移により、背部痛や脚部脱力を呈することがあります。

理学所見

・ もっとも早い徴候は、非局在性で、ICP増加に起因するものです。後期の徴候は、一般に周辺組織への腫瘍浸潤によるものです。

・ICP増加
眼底評価によって、乳児における視神経乳頭浮腫や視神経蒼白が判明します。脳神経VIの麻痺によって、片目または両目を外転させることができなくなる場合が多くみられます。乳児には「日没現象」(訳注:天性水頭症にしばしばみられる現象で、瞳孔が下眼瞼に半分埋没し、太陽の日没時の姿に似ているため命名された)徴候がみられることがあります。これは、上方注視が損なわれ、両目に強制的と思われる下向きの傾向があることで認められます。頭蓋縫合が開存している乳児の場合、頭囲測定によって巨頭症が判明することがあります。

・小脳所見

体幹安定、上肢協調運動、歩行運動において、局在性欠損が多くみられます。

・脳幹所見

脳幹への浸潤によって、共同視の障害(注視麻痺)がみられたり、外側注視を試みた片眼の内転ができなくなったりします。これは、脳神経V、VII、IXの障害を伴ってみられることが多いものです。小脳橋角への浸潤は、顔面脱力や難聴という結果を招き、一側性の小脳障害を伴う場合が多くみられます。

精密検査

検査

画像検査

コンピュータ断層撮影(CT)
頭部CTスキャンは、造影剤使用に関わらず、脳腫瘍の検出感度は95%以上です。
・磁気共鳴映像法(MRI)
髄芽腫であることを示すCT画像や臨床試験のある患者にはすべて、ガドリニウム系造影剤なしとありの頭部MRIおよび脊椎MRIを行なわなければなりません。外科切除後の残存腫瘍の検出や測定のため、術前・術後のMRIが必要です。MRIで描画される術後炎症変化から残存腫瘍を区別するため外科手術後72時間以内に術後MRI評価を行う必要があります。脊椎MRIは、脊髄転移の検出に際してもっとも感度の高い検査法です。

骨スキャン

髄芽腫はCNSの外側、特に骨に転移するため、症候性患者には骨スキャンと単純X線像を対比させることが有用と思われます。

その他の検査
放射線治療や化学療法に潜在的毒性があるため、治療前の聴覚機能検査(聴力図またはBAER)が推奨されます。治験薬プロトコールによっては、治療関連毒性をモニターするため、心エコー像、肺機能検査、より特異的検査などを追加する必要があることもあります。

組織学所見
髄芽腫は、小脳に生じる未分化の胚性神経上皮腫です。細胞に富んでおり軟らかく脆い腫瘍です。大きさや形状が変動性の高度な好塩基性核の細胞から成り、細胞質はほとんど認められず、多くの場合、有糸分裂が活発にみられます。こうした特徴のため、顕微鏡的な外見は小さく丸く青い細胞腫瘍というものです。松果体部位に生じる形態学的に同一の腫瘍は松果体芽細胞腫と呼ばれており、他のCNS部位に生じる腫瘍は未分化神経外胚葉性腫瘍(PNET)と呼ばれます。程度はさまざまですがグリア細胞や神経芽細胞への分化が認められており、未分化の起始細胞が二方向への分化能を有することを示唆しています。

治療


医療ケア

標準治療法は積極的な外科手術を行ない、その後に頭蓋脊椎軸全体に放射線照射を行い、原発腫瘍部位、局所CNS転移部位にも追加照射を行なうものです。最近では補助化学療法も有益であることが示されています。

放射線療法

平均的リスク
頭蓋脊椎放射線の照射量を減らし、生存を危険にさらすことなく罹病状態を低減しようという試みは、このグループでは有効であるとされています。国際小児がん学会の最近の報告では、髄芽腫の平均リスクを有する小児に、標準治療の36
Gy、あるいは低用量の24 Gyのいずれかを無作為に中枢神経軸に投与しました。放射線療法の前に行なわれる化学療法の投与のために放射線治療の開始が遅れるということがない限り、各グループ間の無増悪生存率には統計的差異は示されなかったことが明らかになりました。小児癌研究グループ(COG)試験に登録している髄芽腫患者のうち平均的リスクグループ患者に対する現在の線量は、頭蓋脊椎軸に23.4
Gy、その後、原発腫瘍部位にブーストとして直接照射を32.4 Gyです。高リスクグループと平均的リスクグループのいずれも、既知の腫瘍部位に対する総放射線量は55.8
Gyです。より最新のCOGパイロット試験では、平均的リスクグループの小児患者サブセットに対して、頭蓋脊椎線量を18 Gyにまで低減する研究を行なっています。

高リスク
現在の推奨量は頭蓋脊椎軸に36 Gyを照射し、その後、原発腫瘍部位にブーストとして19.8 Gy、さらに局所転移部位に追加で19.8 Gyです。照射領域に視神経がある場合や、テント上方区画容積の2/3以上が照射領域に含まれる場合には、投与可能なブーストの線量は制限されます。頭蓋脊椎軸に規定線量の36
Gyのうち30.6 Gyを照射した後で脊髄疾患が認められる場合は、腫瘍が脊髄の端より上部に位置する場合は総線量45 Gy、腫瘍が脊髄の端より下部に位置する場合は最大50.4
Gyまで追加ブースト照射を行ないます。

乳児
年齢3歳未満の患者はもっとも高リスクなグループとされ、この群への放射線療法は依然として意見が分かれています。知能発達における放射線療法の影響はこの年齢でもっとも大きいため、化学療法を用いることで放射線療法を遅らせたり省略する試みが行なわれています。しかしながら、最新のCOG試験では、化学療法の単独治療を行なっている乳児の無増悪生存期間は、播種なしで29%、転移ありではわずか11%でした。

小児がん研究グループ(POG)の報告では、髄芽腫を有する乳児に対して、当初は化学療法を行い、ついで放射線療法を行なった場合の2年無増悪生存率は34%でした。乳児患者群における放射線療法を回避または遅延させるため、複数回の自家幹細胞の救援療法併用大量化学療法の複数の臨床試験が現在実施中です。初期報告では化学療法に良好な応答率が示されています。また、全生存期間(30~40%)はそれまでの試験とあまり変わりませんが、最新の臨床試験では生存患者の大部分は放射線療法を受けずにすみました。

化学療法

平均的リスク
非播種性髄芽腫の小児において補助化学療法でもっとも有望な結果が報告されています。患児らは、従来の線量による放射線療法と併用ビンクリスチン治療の後、ロムスチン(CCNU)、ビンクリスチン、シスプラチンによる化学療法を8サイクル、約1年間にわたって行ないました。最新の臨床試験では、上述の治療法と線量を低減した頭蓋脊椎放射線照射を受けた年齢3~10歳の小児において、標準放射線療法のみを行なった小児よりも高い生存率が示されました。補助化学療法を受けた患者の現在の3年無増悪生存率は約80%です。

高リスク
この患者群における生存率を改善するため、現在の臨床試験では、従来の頭蓋脊椎放射線療法と化学療法を1サイクル行なった後に、自家幹細胞の救援療法併用大量化学療法(もっとも一般的に用いられるカルボプラチンとチオテパを含むレジメンを使用)を用いた治療法を研究中です。この疾患にもっとも有効とみられている化学療法剤は、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ビンクリスチンです。

乳児
3歳未満の小児において、化学療法に対して少なくとも部分的に反応する場合が有るという根拠が得られています。術後の残存腫瘍が最小限の患者では、こうした反応が長期にわたってみられることがあります。現在実施中の臨床試験では、高リスク群の年長患者の治療に用いられているものと同様の化学療法を導入後、大量化学療法(カルボプラチンとチオテパ)と自己由来幹細胞の救援療法を用いた治療法を研究中です。特定のサブグループ全体で放射線療法を安全性に支障なく遅延あるいは回避できるかについてはまだ確定していません。

再発腫瘍
生物学的医薬品、とりわけ本疾患にみられるもっとも高頻度な分子変性を標的とした薬剤、例えばEBB2の機能を抑止するチロシン・キナーゼ阻害剤などを研究する臨床試験が現在実施中です。

外科治療

後頭下開頭術
切除範囲の外科評価は信頼性が高いといえない場合もあるため、外科手術後数日以内に術後MRIを実施し、残存腫瘍の評価を行なう必要があります。患者の最大40%に、術後に新たな神経機能障害がある程度みられます。明確に定義されていない症候群の1つに後頭蓋窩症候群があります。これは無言症、小脳機能障害、核上脳神経麻痺、不全片麻痺が特徴で、術後12~48時間に発現します。回復が見込まれますが、数週間にわたる場合もあります。

脳室腹腔シャント
かなりの数の患者において、手術時もしくは術後すぐに、脳室腹腔シャントの設置が必要となります。これは、閉塞性水頭症が未回復のためです。

療法指導

腫瘍そのものや治療法の直接的結果として、多くの患者が、一般的な神経機能障害のリハビリのため、職業訓練士、理学療法士、聴覚療法士、言語療法士などを紹介されます。視覚発達に影響をもたらす注視麻痺が残っていないか評価するため、治療成功後に、神経眼科医に意見を求める場合もあります。患者の治療に当たるチームメンバーには以下の各部門からの専門医がもれなく参加していなければなりません。

脳神経外科
小児腫瘍科や神経腫瘍科
放射線腫瘍科
神経内科
神経心理学科
内分泌学科

食事
特別な食事制限や食事条件は示されていません。治療の結果、重度の食欲不振や体重減少を呈する患者には、一日所要量を維持するため補助栄養が必要となる場合があります。大半の患者は経腸栄養補充に忍容性がありますが、患者によっては腸管外投与が必要です。

活動
腫瘍や治療に起因する神経障害からの制限を別にすれば、ほとんどの患者には活動上の制限はありません。脳室腹腔シャントを埋め込んでいる患者は、ダイビングなどの衝撃の大きいスポーツは制限を伴うこともあります。

薬物治療

化学療法剤は絶えず進化しています。これまででもっとも活性が高い薬剤はDNAアルキル化剤です。こうした薬剤はDNA損傷をもたらし、DNA複製を中断します。髄芽腫の治療においてもっとも長い歴史を持つ医薬品としては、ビンクリスチン、ロムスチン(CCNU)、シスプラチンがあります。

〔*サイト注:薬剤の詳細の表は原文を参照のこと〕

薬剤リスト
ビンクリスチン(Oncovin) 、 Lomustine(CeeNU) 、シスプラチン(Platinol)、

経過観察

その後の入院治療
特殊な化学療法や、治療の結果みられる発熱、好中球減少症、感染といった合併症があれば入院となります。

その後の外来治療

・放射線療法
外来患者の放射線療法を毎日(通常180 cGy/dの線量分割)約6週間にわたって行ないます。

・理学検査と神経学的検査

・放射線療法の期間中は、応答・治療関連の副作用に対する慎重なモニタリングを毎週行ない、化学療法期間中は最低2週間に1度行ないます。

・化学療法の各サイクル直前に再評価を行い、前回までの治療関連毒性の回復度を記録することが必要です。

・治療完了後は、合併症がみられなければ、当初12~18ヵ月は3ヵ月ごと、その後2年間は6ヵ月ごと、それ以降は年に1度の評価を行います。

・画像検査

・治療に対する腫瘍応答の客観的計測値を求めるため、造影剤を用いた頭部MRIを、放射線療法完了時、化学療法を2サイクルごと終了時、治療完了時に行ないます。

・臨床的に腫瘍が認められなければ、理学検査と神経学的検査スケジュールに合わせて、治療完了後のフォローアップMRIを行ないます。

・転移性脊髄疾患がなければ、造影剤を用いた脊椎MRIを治療完了時と以降は年に1度行ないます。転移性脊髄疾患がみられた場合は、より頻繁な評価が必要です。

臨床検査

・治療に伴う毒性を慎重にモニターします。放射線療法と化学療法の期間中は全血球計算を毎週行うことが必要です。また、肝機能検査、電解質、腎機能検査、聴覚検査も、化学療法の各サイクル前および治療完了後に再度行ないます。

・いずれの治療を開始する前にも、ベースライン検査を行なっておくものとします。治療後最初の3~5年間は、こうした検査を年に1度行なう必要がある場合があります。

・治療完了時と以降は年に1度、ベースラインの内分泌評価および神経心理学評価を行なうものとします。

・心エコー、肺機能検査、その他の試験など個々の治験プロトコールの治療関連毒性をモニターする目的のため、プロトコールのガイドラインによっては追加検査が必要となる場合があります。

入院・外来患者の治療薬剤
・入院患者への投薬指示は、髄芽腫の治療に用いられるもっとも最新の化学療法プロトコールによります。もっとも一般的に使用されている化学療法剤はDNAアルキル化剤です。

・治療レジメンの大半では制吐剤の併用が必要となります。

・化学療法の免疫抑制作用のため、治療期間中は、ニューモシスティスカリニ肺炎予防としてトリメトプリム・スルファメトキサゾールを、粘膜皮膚カンジダ症予防としてナイスタチンを一般に処方します。

・治療レジメンで著しい好中球減少症が見込まれる場合は、化学療法後に顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)を用います。

制止/予防
治療期間中は病人との接触を避けることが必要です。

合併症

・閉塞性水頭症

・神経系機能障害

・転移による疼痛

・化学療法に起因する作用

・貧血
・血小板減少症および出血リスク増加
・好中球減少症および致命的な細菌性・ウイルス性・真菌性日和見感染リスク増加
・腎毒性、聴器毒性、肝毒性、神経毒性

・放射線療法に起因する作用

神経認知障害、内分泌機能障害
虚血や梗塞を伴う微小血管症の石灰化
二次性中枢神経腫瘍、二次性甲状腺腫瘍

予後

・ 予後リスク別のグループに振り分ける際に用いる臨床基準が依然として検討中ですが、現在のところ、3種類の特性に基づいたものとなっています。年齢、発症時の転移、術後残存疾患の範囲の3種類です。CCG-921試験では、早期腫瘍進行または再発に関して、診断時に転移がみられる場合は明確な影響があることをプロスペクティブに確認しました。

M1病期には統計的検出力はありませんが、同試験では、3歳以上の小児において、M病期が低いほうが無増悪生存期間が良好という相関がみられました(M0 > M1 > M2+)。

その他

医学上・法律上の思いがけない危険

・髄芽腫やICP増加を示す徴候や症状の認識不足

・ICP増加の徴候や症候が一般的に漠然としており、非局在性のため、最終診断が得られる3ヵ月以上前から病歴があることは稀ではありません。
・髄芽腫による症候は、ウイルス性胃腸炎、感染後小脳性運動失調、内耳や中枢神経の炎症・感染過程と誤診される場合があります。

例外的懸案事項

・小児期予防接種は、治療完了後、最長1年間は延期しなければなりません。

・患者には、弱毒生ワクチン(麻疹・ムンプス・風疹[MMR]、経口ポリオ、水痘)による感染リスクがあります。

・不活化ポリオ(IPV)注射や上記以外の予防接種は行なってもかまいませんが、免疫抑制のため、十分な感染保護には至らない場合もあります。

・患者と接触する同世帯家族でポリオ免疫が必要な人にはIPVを行なうことが推奨されています。

・水痘感染を避けるため、それまでに水痘免疫または水痘感染をしたことのない患者にはすべて曝露から72時間以内に水痘帯状疱疹免疫グロブリン(VZIG)を投与しなければなりません。


snowberry 訳
林 正樹(血液・腫瘍医)監修

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