自家造血幹細胞移植後の再発・進行リスクが高いホジキンリンパ腫に対し、地固め療法としてブレンツキシマブ・ベドチンを承認 | 海外がん医療情報リファレンス

自家造血幹細胞移植後の再発・進行リスクが高いホジキンリンパ腫に対し、地固め療法としてブレンツキシマブ・ベドチンを承認

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自家造血幹細胞移植後の再発・進行リスクが高いホジキンリンパ腫に対し、地固め療法としてブレンツキシマブ・ベドチンを承認

米国食品医薬品局(FDA) Oncology Approved Drug

米国食品医薬品局(FDA)は2015年8月17日、再発または進行のリスクが高い古典的ホジキンリンパ腫(HL)患者の自家造血幹細胞移植(自家HSCT)後の地固め療法にブレンツキシマブ・ベドチン[brentuximab vedotin](商品名:アドセトリス[Adcetris])を承認した。

 

承認は、移植前の各因子に基づいて再発または進行のリスクが高いと判断された古典的ホジキンリンパ腫患者329人を対象に実施された、ランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験に基づくものである。自家HSCTの後、患者をブレンツキシマブ・ベドチンまたはプラセボに無作為(1:1)に割り付け、それぞれ3週間に1回、最大16サイクル投与した。高リスクの定義は、初期療法後の状態が、難治性古典的ホジキンリンパ腫、初期療法後12カ月以内に再発またはリンパ節外浸潤が認められる再発のいずれかであることとした。患者の年齢は18〜76 歳(中央値32歳)であった。患者は前治療として、自家HSCTを除く全身療法2種類(中央値、範囲は2〜8)を受けていた。

 

同試験では、有効性の主要評価項目である中央判定委員会の判定による無増悪生存期間(PFS)に統計的に有意な改善が示された。ブレンツキシマブ・ベドチン群のPFS中央値は42.9カ月であったのに対し、プラセボ群では24.1カ月であった[Hazard Ratio 0.57(95%CI 0.40, 0.81; p=0.001)]。PFS解析時に実施した全生存期間の中間解析に差はなかった。プラセボ群の患者は疾患進行後、別の試験の一環としてブレンツキシマブ・ベドチンの投与を受けることが可能であった。

 

ブレンツキシマブ・ベドチンによる治療を受けた患者に最もよくみられた副作用(20%以上)は、因果関係に関係なく、好中球減少症、末梢感覚神経障害、血小板減少症、貧血、上気道感染症、倦怠感、末梢運動神経障害、悪心、咳および下痢であった。患者の25%に重篤な副作用の報告があった。最もよくみられた重篤な副作用は、肺炎、発熱、嘔吐、悪心、肝毒性および末梢感覚神経障害であった。

 

ブレンツキシマブ・ベドチンによる治療を受けた患者のうち、25人(15%)に輸注関連反応、8人(5%)に肺毒性の報告があった。症状の程度に関係なく、67%には神経障害の報告があった。神経障害の報告があった患者のうち、59%が完全に消失したものの、41%に神経障害が残った。患者の5%以上で投与の延期につながった副作用は、好中球減少症、末梢感覚神経障害、上気道感染症および末梢運動神経障害であった。患者の32%で副作用が治療中止につながった。患者の2人以上で治療中止につながった副作用は、末梢感覚神経障害、末梢運動神経障害、急性呼吸窮迫症候群、感覚異常および嘔吐であった。

 

自家HSCT後の地固め療法に使用するブレンツキシマブ・ベドチンの推奨用量と投与スケジュールは、1.8 mg/kgを30分間以上かけて静注し、3週間に1回投与する。自家HSCT後または移植から回復後、4〜6週間以内に治療を開始する必要がある。患者は最大16サイクルまたは疾患進行や容認できない毒性の発現まで治療を継続する。

 

臨床試験情報、安全性、用法・用量、薬物間相互作用および禁忌など、処方に関する詳細な情報はウェブサイト(http://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2015/125388s080lbl.pdf)を参照のこと。

 

医薬品および医療機器の使用との関連が疑われる重篤な有害事象が認められた場合、医療従事者はいずれももれなくFDAのMedWatch Reporting Systemに報告する必要がある。FDAのウェブサイト(http://www.fda.gov/medwatch/report.htm)を参照し、オンラインフォームに記入するか、記入したフォームをファックス(1-800-FDA-0178)または郵送料前納済みの住所が記載された書式をダウンロードして郵送、または電話(1-800-FDA-1088)によって報告する。

原文掲載日

翻訳ギボンズ京子(佐治)

監修吉原 哲(血液内科/コロンビア大学CCTI)

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