致死的な疾患として知られるT細胞リンパ腫の一種において明らかになった遺伝子欠失という現象 | 海外がん医療情報リファレンス

致死的な疾患として知られるT細胞リンパ腫の一種において明らかになった遺伝子欠失という現象

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致死的な疾患として知られるT細胞リンパ腫の一種において明らかになった遺伝子欠失という現象

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イェール大学医学部の新たな研究によれば、致死的な疾患として知られるT細胞リンパ腫の一種が非常に多くの遺伝子欠失により引き起こされるという。これは他のがん種とは異なる特徴である。

 

研究者は、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)患者から採取した正常細胞とがん細胞の遺伝子解析をそれぞれ実施した。CTCL は通常、皮膚に存在する免疫細胞である T細胞の腫瘍化した疾患である。

 

がんの発生においては、DNA の点突然変異(あるいは一塩基置換)と呼ばれるコードされたタンパク質に機能的な変化をもたらす現象が背景にあることが多いが、染色体の部分欠失に起因することはまれである。これに対してCTCL では、がん化を引き起こす遺伝子欠失の数が点突然変異の数の10倍以上であることが7月20日付 Nature Genetics誌で報告された。

 

イェール大学の皮膚科助教であり、本論文の筆頭著者であるJaehyuk Choi氏は「CTCLは生物学的に非常に特徴的な性質を有している」と述べた。イェールがんセンターの研究者であるChoi氏は以下のように述べた。「多くの欠失が起こる遺伝子は、T細胞の増殖促進に重要な役割を果たしていることが知られており、新しい治療法のターゲットとなる可能性を秘めている」。

 

遺伝学Sterling Professor(訳注:Sterling Professor=イェール大学教職としての最高位)、遺伝学科長、ハワード・ヒューズ医学研究所(Howard Hughes Medical Institute)研究者である本論文の筆頭著者Richard Lifton氏は「他のがん種と比較してCTCLでは高比率に遺伝子の欠失がみられる原因ははっきりしていない」と述べつつも「遺伝子再構成は多様性に富んだT細胞受容体を生み出すことで、ウイルスに感染した細胞や異常なタンパク質をもつ細胞を認識できる。CTCLにおいては、遺伝子再構成という現象を調節する機能が失われることが発症の要因である可能性がある」と説明した。

 

その他のイェール大学の著者はRichard Edelson氏、Michael Girardi氏およびFrancine Foss氏である。

 

本研究資金はハワード・ヒューズ医学研究所、米国国立衛生研究所(NIH)、皮膚科財団(Dermatology Foundation)から提供を受けた。

 

出典:Yale News

 


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原文掲載日

翻訳石川寛和

監修佐々木裕哉(血液内科、血液病理/久留米大学病院)

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