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前立腺癌に対する陽子線治療とIMRTの毒性に差はない

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前立腺癌に対する陽子線治療とIMRTの毒性に差はない

キャンサーコンサルタンツ

Journal of the National Cancer Institute誌に発表された研究の結果によると、前立腺癌の男性患者において陽子線治療は、強度変調放射線療法(IMRT)と比較して毒性を軽減しないことが分った。

 

前立腺癌は米国人男性で最も多く診断される癌である(皮膚癌を除く)。毎年、240,000人以上の男性が前立腺癌と診断されている。早期の段階で癌と診断された場合、治療法には手術、放射線療法、積極的サーベイランス(注意深く監視するが悪化の徴候が認められない限り治療介入はしない)などの選択肢がある。

 

放射線療法では癌細胞の増殖を遅延または停止するために放射線ビームを照射し、腫瘍を縮小または除去する。初期の前立腺癌患者の放射線治療には、原体照射法、IMRT、陽子線治療など多数の選択肢がある。これまでは原体照射法が標準療法であったが、過去10年間でIMRTのほうがより日常的に選択されるようになっており、2008年には96%近くの患者がIMRTを受けた。IMRTは、腫瘍に高線量を集中させ周囲の組織への損傷を軽減させる標的放射線治療である。陽子線治療(PRT)も標的放射線治療であるが、高価な先端技術で特殊装置と設備を必要とし、その有効性や毒性軽減能を示すエビデンスは不足している。

 

IMRTとPRTを比較するため、2008~2009年に前立腺癌に対しPRTまたはIMRTを受けたすべての66歳以上のメディケア公的高齢者医療保険受給者を対象とした後向き研究を実施した。解析にはPRTを受けた553人(2%)およびIMRTを受けた27,094人(98%)の合計27,647人が含まれた。毒性を評価するため各PRT患者とIMRT患者2人を、臨床的および社会人口学的な特徴に基づきマッチさせた。

 

その結果、PRTはIMRTと比べ、治療後6カ月の尿生殖器毒性が統計学的に有意に減少していた(それぞれ、5.9%および9.5%)が、治療後12カ月には差が認められなかった(それぞれ、18.8%および17.5%)。すべての毒性の累積発生率について、治療後6カ月と12カ月に有意差は認められなかった。

 

研究者らは、PRTはIMRTより明らかに高価であるが治療後12カ月の毒性に差はないと結論付けた。

 

参考文献:
Yu JB, Soulos PR, Herrin J, et al. Proton versus intensity-modulated radiotherapy for prostate cancer: Patterns of care and early toxicity. Journal of the National Cancer Institute. Published early online December 14, 2012. doi: 10.1093/jnci/djs463

 


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原文掲載日

翻訳近永朋子

監修中村光宏(医学放射線/京都大学大学院医学研究科)

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