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FDAが骨髄異形成症候群にデシタビンとセダズリジンの経口配合剤を承認

2020年7月7日、米国食品医薬品局(FDA)は、以下の条件を満たす骨髄異形成症候群(MDS)の成人患者に対して、デシタビン[decitabine]とセダズリジン[cedazuridine]の経口配合剤(販売名:INQOVI、Astex Pharmaceuticals, Inc.社)を承認した。

  • 治療歴の有無、および一次性(de novo)か二次性かにかかわらず、仏米英(FAB)分類で以下のサブタイプに分類されるもの[不応性貧血、環状鉄芽球を伴う不応性貧血、芽球増加を伴う不応性貧血、および慢性骨髄単球性白血病(CMML)]
  • 国際予後予測スコアリングシステムにおけるリスクがIntermediate(Int)-1、Int-2およびHighであるもの

デシタビン+セダズリジン配合剤は、2つの非盲検クロスオーバーランダム化比較試験において検討された。ASTX727-01-B試験(NCT02103478)では、骨髄異形成症候群(MDS)[国際予後予測スコアリングシステム(IPSS)におけるリスクがInt-1、Int-2およびHigh]または慢性骨髄単球性白血病(CMML)を有する成人患者80人を対象とし、ASTX727-02試験(NCT03306264)では、すべての仏米英(FAB)分類基準のMDSまたはCMML症例のうち、IPSSにおけるリスクがInt-1、Int-2およびHighに該当する成人患者133人を対象とした。

両試験において、1サイクル目にデシタビン35 mgおよびセダズリジン100 mgを経口投与し、2サイクル目にデシタビン20 mg/m2を静脈内投与する群、または逆の順序で投与する群に患者を11に無作為に割り付けた。デシタビン+セダズリジン配合剤およびデシタビンの静脈内投与は、いずれも28日間の各サイクルの1日目から5日目に11回実施された。3サイクル目からは全患者にデシタビン+セダズリジン配合剤28日間の各サイクルの1日目から5日目に11回経口投与し、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで継続した。両試験では、1サイクル目および2サイクル目におけるデシタビン+セダズリジン配合剤の経口投与とデシタビンの静脈内投与の曝露および安全性を比較し、デシタビン+セダズリジン配合剤の奏効について示した。3サイクル目からは全患者にデシタビン+セダズリジン配合剤を投与したため、デシタビン+セダズリジン配合剤の投与とデシタビンの静脈内投与の奏効については比較できなかった。

01-B試験では、完全寛解(CR)率は18%(95%信頼区間[CI]: 10~28)、CR期間中央値は8.7カ月(範囲:1.118.2)であった。ベースライン時に赤血球および/または血小板輸血依存であった患者41人のうち、20人(49%)がベースライン後のいずれの期間においても56日間連続して赤血球および血小板輸血依存から脱却した。ベースライン時に赤血球および血小板輸血のいずれも必要ではなかった患者39人のうち、25人(64%)はベースライン後のいずれの期間においても56日間連続して輸血依存から脱却したままであった。

02試験では、デシタビンの静脈投与と比較して、デシタビン+セダズリジン配合剤115回連続投与した場合の5日間における累積デシタビンの血中濃度時間曲線下面積の幾何平均比が99%(90% CI: 93~106)であったことが示された。有効性に関する成績は、21%の患者が完全寛解(CR)を達成し(95%CI: 15~29)、CR期間中央値は7.5カ月(範囲:1.617.5)であった。ベースライン時に赤血球および/または血小板輸血依存であった患者57人のうち、30人(53%)がベースライン後のいずれの連続した56日間においても赤血球および血小板輸血非依存となった。ベースライン時に赤血球および血小板輸血のいずれも非依存であった患者76人のうち、63%はベースライン後のいずれの連続した56日間においても輸血非依存が維持された。

デシタビン+セダズリジン配合剤に最もよくみられた副作用(発現率20%以上)は、疲労、便秘、出血、筋肉痛、粘膜炎、関節痛、悪心、呼吸困難、下痢、発疹、浮動性めまい、発熱性好中球減少症、浮腫、頭痛、咳、食欲減退、上気道感染症、肺炎、トランスアミナーゼ上昇である。最もよくみられたグレード3またはグレード4の臨床検査値異常(50%以上)は、白血球減少、血小板数減少、好中球数減少、ヘモグロビン減少であった。デシタビン+セダズリジン配合剤の経口投与の全体的な安全性プロファイルは、デシタビンの静脈投与と同様であった。

デシタビン+セダズリジン配合剤推奨用量は1錠(デシタビン35 mgおよびセダズリジン100 mg)であり、28日サイクルの1日目から5日目の空腹時に11回経口投与する。

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翻訳小石みゆき

監修喜安純一(血液内科・血液病理/飯塚病院 血液内科)

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