商標: Xalkori®
原文 2011年8月29日掲載
・FDA承認診断検査試薬により未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)陽性が検出された局所進行あるいは転移性の非小細胞肺癌(NSCLC)の治療薬として承認
臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報 Full prescribing information(原文)が参照できます。
2011年8月26日、米国食品医薬品局(FDA)は、crizotinib(クリゾチニブ)(Xalkori(ザーコリ)カプセル、製造元:ファイザー社)を、FDA承認診断検査試薬により未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)陽性が検出された局所進行あるいは転移性の非小細胞肺癌(NSCLC)患者の治療薬として、迅速承認しました。FDAは、crizotinib(クリゾチニブ)の迅速承認と同時に、Vysis ALK Break-Apart FISH Probe Kit(製造元:Abbott Molecular社)も承認しました。このコンパニオン診断薬は、NSCLC内のALK遺伝子の再構成を検出するために、製造されました。
この承認は、試験A(136人が参加)と試験B(119人が参加)の、単群臨床試験2件に基づいたものです。局所進行あるいは転移性のALK陽性NSCLC患者総数255人に、crizotinib(クリゾチニブ)250 mg カプセルを1日2回経口投与しました。これらの試験の結合データからの人口学的分析によると、患者の年齢中央値は52歳、患者の63%は白人、30%はアジア人、48%は男性、そして、84%はECOGパフォーマンス・ステータスで0か1でした。習慣的な喫煙者は3%未満でした。96%は腺癌に罹患しており、95%には転移巣があり、そして、94%はNSCLCの全身治療を事前に受けたことがありました。
両試験の主要評価項目は、試験担当医師により評価される客観的奏効率(ORR)でした。 試験Aでは、ORRは50%、奏効期間中央値は42週間でした。試験Bでは、ORRは61%、奏効期間中央値は48週間でした。完全奏功は1%の患者に認められました。パフォーマンス・ステータスに基づくORR、事前に受けた化学療法レジメン数、または、ALK遺伝子の再構成が検出された細胞の比率の差は、認められませんでした。
両試験で認められた最も多い有害反応(最低で25%)は、視覚障害、吐気、下痢、嘔吐、浮腫、および、便秘でした。視覚障害には、視力障害、光視症、霧視(訳者注.かすみ目)、飛蚊症、羞明、および、複視が含まれました。4%以上の患者で認められたグレード3~4の有害反応は、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の増加と好中球減少症でした。 クリゾチニブは、両試験では1.6%の頻度で、重篤で、生命にかかわる、または、致命的な治療による肺炎と関連しています。これらの症例はすべて治療開始後から2ヵ月以内に生じました。
クリゾチニブの推奨投与量・スケジュールは、1日2回の250 mg経口投与です。
薬剤情報の要約は、FDA抗腫瘍薬製品室(ODP)責任者のRichard Pazdur医師によって書かれています。
米国食品医薬品局(FDA)は米国保健社会福祉省(HHS)の一部門で、新薬その他の製品の安全性と有効性を確保するための機関です。(「癌の新治療承認手順の理解」を参照。)FDAの使命は、安全かつ有効な製品の迅速な市場流通を促し、流通後も継続的に製品の安全性を監視することによって、国民の健康を守り、推進することです。
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訳 : 渡邊 岳
監修: 大渕俊朗 (呼吸器・乳腺内分泌・小児外科/福岡大学医学部)













