Tomudex/Tomudex®+エロキサチン®は、ジェムザール抵抗性膵臓癌に有効

キャンサーコンサルタンツ
2006年3月

ジェムザール®(ゲムシタビン)レジメンに抵抗性の転移膵臓癌患者の約50%にTomudex®とエロキサチン®(オキサリプラチン)が有効だとイタリアの研究者らによって報告された。この第2相試験の詳細はBritish Journal of Cancer2006年3月24日号に発表された。

現在の最善の治療はジェムザール単独または他の化学療法薬や放射線療法との併用である。ジェムザール単独で1年生存率は2%~18%に改善された。膵臓癌に効力のある化学療法薬は他にも5-フルオロウラシル(5-FU)などの葉酸拮抗剤があり、アリムタ®やTomudexは第1、2相で膵臓癌に効果の証明された比較的新しい薬である。また、プラチノール®(シスプラチン)やエロキサチンなどのプラチナ製剤もジェムザールとともに膵臓癌治療に用いられる。

ジェムザールを含むレジメンに奏効しない転移膵臓癌患者41人においてTomudexとエロキサチン併用療法を救済療法として評価した結果、主な毒性は好中球減少と血小板減少であった。10人が部分寛解、11人が不変、全臨床的有益性は51%であった。6ヶ月後の無進行生存率は14.6%、生存期間中央値は5.2ヶ月であった。初期治療でより奏効した患者は救済療法にもよく奏効した。研究者らによると、QOL変数にも有意な改善が示された。

コメント

転移膵臓癌治療はいまだ十分ではなく、目下のゴールは緩和である。ここで述べられたレジメンは、転移膵臓癌の初期治療に奏効しなくなった患者に、有意な緩和治療を提供するものである。

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翻訳担当者 野中 希

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