エリブリンメシル酸塩は、難治性乳癌に有意な活性を示す

エリブリンメシル酸塩は、難治性乳癌に有意な活性を示す

キャンサーコンサルタンツ
2009年4月

微小管重合阻害剤であるEribulin(エリブリン)メシル酸塩(E7389、NSC 707389)は、タキサン系およびアントラサイクリン系薬剤に抵抗性を示す乳癌女性に対して有意な活性を示すことが、多施設第2相試験により判明した。本試験の詳細については、Journal of Clinical Oncology誌2009年4月6日号の早期電子版に掲載されている。[1]

E7389は、微小管重合を阻害する新規抗チューブリン活性を有するハリコンドリンBの合成誘導体である。海綿から発見された成分の合成物質であり、前臨床試験においては有意な抗癌活性が実証された。E7389は、細胞を増殖や複製ができない状態にする。米国臨床腫瘍学会(ASCO)により2004年に実施されたE7389の第1相試験において、現時点での臨床用量が決定された。過去にアントラサイクリン系およびタキサン系薬剤を含む化学療法を少なくとも2レジメン実施していた女性68人を対象とした第2相試験については、第28回サンアントニオ乳癌シンポジウム年次学術集会において報告された。

現行の第2相試験は、アントラサイクリン系およびタキサン系薬剤抵抗性の転移性乳癌患者103人を対象とした。それらの患者に対し、21日サイクルの1、8日目にエリブリンメシル酸塩の静脈投与による治療を行った。

・ 患者の12%が部分奏効(PR)に達した。

・ 患者の17%が、PRまたは6カ月以上にわたる腫瘍の安定を示した。

・ 奏効持続期間の中央値は5.6カ月であった。

・ 無増悪生存期間の中央値は79日であった。

・ 全生存期間の中央値は275日であった。

・ 最も一般的な副作用は骨髄抑制であった。

・ その他の軽度または中等度の副作用は、悪心、疲労、脱水、息切れ、関節痛、手足の感覚変容であった。

コメント:本試験の研究者らは、エリブリンメシル酸塩による治療は、標準化学療法に反応を示さなくなった患者に対し有望なものであると結論づけた。さらに、本患者集団における本剤の忍容性は良好であると考えられた。

参考文献:[1] Vahdat LT, Pruitt B, Fabian CJ, et al. Phase II study of eribulin mesylate, a halichrondrin B analog, in patients with metastatic breast cancer previously treated with an anthracycline and a taxane. Journal of Clinical Oncology [early online publication]. April 9, 2009.


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翻訳担当者 近江屋 芽衣子

監修 原 文堅

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