2009/07/14号◆FDA最新情報「FDAが非小細胞肺癌に対する初の維持療法薬を承認」
同号原文|
NCI Cancer Bulletin2009年07月14日号(Volume 6 / Number 14)
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◇◆◇FDA最新情報◇◆◇
FDAが非小細胞肺癌に対する初の維持療法薬を承認
FDA(米国食品医薬品局)は、進行または転移を有する非小細胞肺癌(NSCLC)の特定の組織型の患者に対して初めて維持療法を承認した。承認された治療薬ペメトレキセド〔pemetrexed〕(商品名アリムタ)は、化学療法後に癌が進行したNSCLC患者、および進行NSCLC患者の一次治療としてすでに承認されている。
今回の承認は、最近、米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表された第3相臨床試験の結果に基づくものである。この試験では、扁平上皮型以外の組織型を有するNSCLC患者のうち標準化学療法完了後にペメトレキセドの継続投与を受けた患者では、プラセボ投与患者と比較して全生存期間の中央値(15.5カ月対10.3カ月)が改善した。
「本剤は、進行した非小細胞肺癌治療に対する新しい治療法を示した」と、FDAの医薬品評価研究センターの抗腫瘍薬製品室長であるDr. Richard Pazdur氏は述べた。
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北本明子 訳
久保田 馨(呼吸器内科医/国立がんセンター中央病院)監修
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■今回ご紹介する記事
「ニボルマブ(オプジーボ)と定位放射線の併用は、放射線単独と比較して肺がんの予後を改善」
■解説
久保田馨先生(日本医科大学呼吸ケアクリニック 副所長/臨床腫瘍部門長、JAMT理事長)
<目次>
01:46 予後とは?
02:07 どのような肺がんの予後を改善したのか?
04:00 定位放射線とは?
04:39 この治療法は肺がんの患者さんに対して普通に行われているもの?
05:26 この臨床試験について
06:23 無イベント生存割合とは?
07:41 この臨床試験の結果は?
08:15 薬剤併用群と定位放射線治療単独群で効果に大きな差があるのはなぜ?
09:01 定位放射線治療よりも、標準治療である手術の方が効果が高い?
10:56 今日のおさらい
11:41 今後について
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