米FDAがEGFRエクソン20挿入変異を伴う転移非小細胞肺がんにsunvozertinibを迅速承認
2025年7月2日、米国食品医薬品局(FDA)は、FDA承認検査で上皮成長因子受容体(EGFR)エクソン20挿入変異が検出された局所進行または転移を有する非小細胞肺がん(NSCLC)の成人患者のうち、プラチナ製剤を用いた化学療法中または化学療法後に病勢が進行した患者を対象に、sunvozertinib[サンボゼルチニブ](販売名:Zegfrovy、Dizal (Jiangsu) Pharmaceutical Co., Ltd.社)を迅速承認した。
本日、FDAは、Zegfrovyの治療対象となり得る非小細胞肺がん患者におけるEGFR エクソン20挿入変異の検出を支援するコンパニオン診断検査として、Oncomine Dx Express Test(Life Technologies Corporation社)も承認した。
Zegfrovyの詳細な処方情報はこちらに掲載される。
多国籍、非盲検、用量ランダム化試験であるWU-KONG1B(NCT03974022)で有効性を評価した。適格患者は、EGFRエクソン20挿入変異が検出された局所進行または転移を有する非小細胞肺がん(NSCLC)の成人患者のうち、プラチナ製剤を用いた化学療法中または化学療法後に病状が進行した患者であった。主要評価対象集団は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで、サンボゼルチニブ200 mgを1日1回食後に経口投与された患者85人であった。
主要な有効性評価項目は、RECIST v1.1に基づいて盲検独立中央判定(BIRC)によって評価された確定全奏効率(ORR)であった。追加の有効性評価項目は、BIRCによる奏効期間(DOR)であった。ORRは46%(95%信頼区間:35~57)、DORは11.1カ月(95%信頼区間:8.2~評価不能)であった。
サンボゼルチニブの処方情報には、間質性肺疾患(ILD)/肺臓炎、消化器系有害反応、皮膚系有害反応、眼毒性、および胚胎児毒性に関する警告と注意事項が含まれている。
サンボゼルチニブの推奨用量は、病勢進行または許容できない毒性が現れるまで、1日1回200 mgの食後経口投与である。
- 監修 稲尾崇(神鋼記念病院/呼吸器内科)
- 記事担当者 仲里芳子
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- 原文掲載日 2025/07/02
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