コロナワクチンとがんーブログ更新

キャンサーリサーチU.Kブログ1月18、21日

昨年3月にコロナウイルスが世界的に大流行し、世界の動きが停滞して以来、ワクチンのことが話題になっています。

新型コロナウイルス感染症のワクチンは、ウイルスを抑制して、正常に戻るための最大の機会ととらえられています。この10カ月間、世界中の研究者や科学者が、このワクチンの実現化に向けて競い合ってきました。

現在300種類以上のワクチンが開発中で、2種類のワクチンの接種が英国各地で始まっていますが、私たちは新型コロナウイルスワクチンに関する情報、そして、それががん患者にとってどのような意味をもつのかという情報を、すべての人が確実に入手できるようにしたいと考え、新しいデータや情報を見つけ次第、このブログ記事を更新していきます。

【1月21日】英国ロンドンのフランシス・クリック研究所に新型コロナウイルスワクチン接種センターが新設

全国的なワクチン接種プログラムの一環として、英国ロンドンのユニバーシティカレッジ病院は、フランシス・クリック研究所と提携して、1月末までに大規模ワクチン接種センターを新設する予定です。フランシス・クリック研究所(キャンサーリサーチUKが主要な資金提供者)内の設備と未使用スペースを利用して、週7日間投与できるワクチン接種センターを設置します。

同センターは、ワクチンを1日(午前8時から午後8時まで)に最大1000回余り接種できるように設計されています。ただし、案内できる人数は、センターが受け取るワクチンの保有数によって変動があります。 詳細は、キャンサーリサーチUKのニュース記事をご覧ください。

【1月18日】英国で、70代以上の人、「臨床的に極めて脆弱」な人々にワクチン接種を開始

本日より、70歳以上の人、および「臨床的に極めて脆弱」と判断された人に、新型コロナウイルスワクチン接種の案内書が届きます。「臨床的に極めて脆弱」と判断される人とは、この世界的流行中のさまざまな時点で厳重に身を守る必要のある人であり、以下の人が含まれます。

・積極的化学療法を受けているがん患者

・根治的放射線治療を受けている肺がん患者

・治療段階にかかわらず、白血病、リンパ腫、骨髄腫など、血液または骨髄の腫瘍の患者

・がんに対する免疫療法またはその他の継続的な抗体治療を受けている人

・プロテインキナーゼ阻害薬やPARP阻害薬など、免疫系に影響を与える可能性のある他の分子標的薬によるがん治療を受けている人

・過去6カ月以内に骨髄移植または幹細胞移植を受けた人、または免疫抑制剤を服用中の人

英国保健省は、70歳以上の人、および「臨床的に極めて脆弱」と判断された人への接種が開始された後も、優先順位の上位2番目までのグループに属する人々(1番目は介護施設入居者、2番目は80歳以上の人および最前線で働く医療従事者)が最優先にワクチン接種を受けるべきことに変わりはないと認めています。

本日の報道発表は、優先順位の上位2番目までの大多数がすでにワクチン接種を受けている地域では、接種の勢いを維持したまま、他の追加グループに対してワクチン接種を開始できる態勢が整ったことを意味しています。

(*英語原文へのリンクは、ブラウザの自動翻訳をご利用ください)

翻訳担当者 畔柳祐子

監修 辻村信一(獣医学・農学博士、メディカルライター)

原文を見る

原文掲載日 

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

肺がんに関連する記事

肺温存手術は一部の早期肺がん患者で有効の画像

肺温存手術は一部の早期肺がん患者で有効

肺がんが早期、つまり肺外に拡がる前に発見された場合、通常は腫瘍切除のための外科手術が行われる。25年以上前から、こうした早期がん患者に対しては、たとえ腫瘍が非常に小さくても、腫瘍が存在する肺を...
ペムブロリズマブ術前療法がMSI-H/dMMR固形がんの転帰を改善の画像

ペムブロリズマブ術前療法がMSI-H/dMMR固形がんの転帰を改善

【MDアンダーソンがんセンター研究ハイライト 2023/01/11】よりMSI-H/dMMR固形がんにおいて術前免疫療法が可能性を示す免疫チェックポイント阻害薬であるペ...
ドムバナリマブ併用療法は進行性非小細胞肺がんに対して免疫療法薬単剤より優れているの画像

ドムバナリマブ併用療法は進行性非小細胞肺がんに対して免疫療法薬単剤より優れている

ASCOの見解

「新たな免疫チェックポイント受容体であるTIGIT標的を検討した先行研究で得られたシグナルはまちまちのものでした。本試験における免疫療法薬併用治療の有望な結果は、さらなる調査を支...
FDAがKRAS G12C変異陽性非小細胞肺がんにアダグラシブを迅速承認の画像

FDAがKRAS G12C変異陽性非小細胞肺がんにアダグラシブを迅速承認

2022年12月12日、米国食品医薬品局(FDA)は、FDAが承認した検査でKRAS G12C変異が認められた局所進行または転移性非小細胞肺がん(NSCLC)の全身治療歴のある成人患者を対象に...