FDAが肺癌に対する新規併用療法を承認(アバスチン)

FDAが肺癌に対する新規併用療法を承認(アバスチン)

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FOR IMMEDIATE RELEASE:October 12, 2006
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米国食品医薬品局(FDA)は、切除不能で局所進行性の再発または転移性の非扁平上皮かつ非小細胞肺癌患者に対する初期治療として、カルボプラチン とパクリタキセル(タキソール)との併用療法において、アバスチン(ベバシズマブ[bevacizumab])の使用を承認した。今回の承認は、アバスチンを標準化学療法に加えることにより得られた生存期間の延長に基づいて得られた。

非小細胞肺癌は、本年新規に肺癌の診断をうけると予想される174,400症例のうち、75%を占める。肺癌は、男女ともに、癌による死亡の主要原因である。

「FDAは、癌患者が疾患と闘う際に、多くの治療選択肢を持つことが、非常に大切であると考えています。」と、FDA医薬品評価研究センター(Center for Drug Evaluation and Research)の癌治療薬オフィス(Office of Oncology Drug Products)責任者、Richard Pazdur医師は言う。「アバスチンの承認により、この種の肺癌患者にとって、ただ別の治療選択肢が増えるというだけでなく、臨床試験において生存期間の延長を示した治療へのアクセスが可能になるのです。」

今回の承認の根拠となった多施設臨床試験では、事前に化学療法を受けていない878人の患者が登録された。患者年齢の中央値は63歳で、46%が女性であった。本試験では、アバスチンとカルボプラチン およびパクリタキセルの併用療法と、カルボプラチン およびパクリタキセルによる化学療法のみの場合を比較した。本試験の主要結果判定法は、生存期間であった。

アバスチンとカルボプラチン およびパクリタキセルの併用療法群の患者の全体生存期間中央値は12.3ヶ月で、カルボプラチン およびパクリタキセル併用の化学療法のみの治療群の患者では10.3ヶ月であった。

アバスチンと関連する最も重篤な有害事象は、胃腸せん孔、創傷治癒合併症、出血、動脈の閉塞、異常な高血圧、血液中のアルブミン欠乏、うっ血性心不全であり、致死的なものもみられた。アバスチン治療を受けた患者において最も頻発した有害事象は、衰弱、腹痛、頭痛、下痢、吐き気、嘔吐などであった。

アバスチンと5-フルオロウラシル静脈投与を基本とする化学療法との併用療法は、以前に、転移性結腸直腸癌患者の第一選択治療または第二選択治療として承認されている。

アバスチンは、カリフォルニア州サンフランシスコのGenentech社によって製造されている。

(Oonishi 訳・瀬戸山修(薬学) 監修 )

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