米FDAがペムブロリズマブ+ベラヒアルロニダーゼ アルファ-pmphの皮下注射剤を承認

米FDAがペムブロリズマブ+ベラヒアルロニダーゼ アルファ-pmphの皮下注射剤を承認

2025年9月19日、米国食品医薬品局(FDA)は、ペムブロリズマブ(販売名:キイトルーダ、Merck社)の静脈内製剤が承認されている成人および小児(12歳以上)の固形がんを適応として、ペムブロリズマブ+ベラヒアルロニダーゼ アルファ-pmph(販売名:Keytruda Qlex[キイトルーダQlex]、Merck社)の皮下注射剤を承認した。具体的な適応症については、処方情報を参照のこと。
 
キイトルーダQlexの詳細な処方情報はこちらに掲載される。

有効性と安全性

有効性は、MK-3475A-D77試験(NCT05722015)で評価された。同試験は、EGFR、ALK、ROS1遺伝子変異のない非小細胞肺がん(NSCLC)患者のうち、未治療かつ転移を有する患者を対象とした無作為化多施設共同オープンラベル実薬対照試験である。プラチナ製剤併用化学療法+キイトルーダQlexを6週間ごとに皮下投与する群と、プラチナ製剤併用化学療法+ペムブロリズマブを6週間ごとに静脈内投与する群に、合計377人の患者を2:1の割合で無作為に割り付けた。
 
主要評価項目は、皮下投与のキイトルーダQlexの曝露量を静脈内投与のペムブロリズマブと比較評価することであり、主要な2つの薬物動態(PK)エンドポイントは、サイクル1のAUC 0-6週とサイクル3(すなわち定常状態)のCトラフとした。記述的有効性評価項目は、盲検独立中央判定(BICR)による全奏効率(ORR)、BICRによる無増悪生存期間(PFS)、および全生存期間(OS)とした。本試験は、PKエンドポイントについて事前に定義された許容マージンを満たし、幾何平均比の下限値(サイクル1のAUC 0-6週については96%信頼区間[CI]、サイクル3のCトラフについては94%信頼区間[CI])は、比較可能性について事前に規定された閾値0.8を上回った。確定全奏効率(ORR)は、キイトルーダQlex皮下投与群で45%(95%信頼区間:39~52)、ペムブロリズマブ静脈内投与群で42%(95%信頼区間:33~51)であった。キイトルーダQlex投与群とペムブロリズマブ静脈内投与群のPFSおよびOSに顕著な差は認められなかった。
 
処方情報には、免疫介在性副作用、過敏症および投与関連反応、同種造血幹細胞移植の合併症、ならびに胚胎児毒性に関する警告および注意事項が含まれている。

推奨用量

推奨用量は、3週間ごとにペムブロリズマブ395 mg+ベラヒアルロニダーゼ アルファ-pmph 4,800 単位、または6週間ごとにペムブロリズマブ790 mg+ベラヒアルロニダーゼ アルファ-pmph 9,600 単位であり、投与の継続は病勢進行または許容できない毒性が現れるまで、または処方情報に記載された方法に従う。

  • 監修 稲尾 崇(呼吸器内科/神鋼記念病院)
  • 記事担当者 仲里芳子
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  • 原文掲載日 2025/09/19

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