カンプトサール+白金製剤のレジメンが小細胞肺癌に有効であることが確認

カンプトサール+白金製剤のレジメンが小細胞肺癌に有効であることが確認

キャンサーコンサルタンツ
2007年11月

2007年9月に開催された第12回世界肺癌会議で小細胞肺癌(SCLC)におけるCamptosar(カンプトサール日本ではカンプト、一般名イリノテカン)+白金製剤のレジメンを評価した2つの臨床試験が発表された。

VePsid(エトポシド)+プラチノール(シスプラチン)は、進展型小細胞肺癌患者の標準的な治療選択肢である。しかし、長期予後が芳しくないため、異なる化学療法の組み合わせの評価が引き続き行われている。カンプトサールと白金化合物を含むレジメンがより少ない毒性で、エトポシドと白金製剤併用と同等に効果的であることが、過去3年間に明らかになった。カンプトサール+パラプラチン(カルボプラチン)分割投与が、治療を受けたことがない進展型小細胞肺癌患者にとって、忍容性が良好なレジメンであることを韓国の研究者らがすでに報告している。日本の研究者らも、ニューポジェン(filgrastim; G-CSF) で補助されたパラプラチン(カルボプラチン)+カンプトサールのレジメンが、高齢のSCLC患者において効果的で忍容性が良好であると報告している。

アラバマ大学の研究者らは、16名の進展型小細胞肺癌患者にカンプトサール+ エロキサチン(オキサリプラチン)後にエトポシド+パラプラチンを投与する治療の結果を発表した。3名以外はすべて試験参加時点で未治療であった。化学療法を受けたことがない9名の患者の反応データが発表された。うち5名で部分奏効を示し、3名においては病勢の安定がみられた。このレジメンは血小板減少症を除き忍容性が良好であるとされた。

ヨーロッパのランダム化試験では210名の進展型小細胞肺癌患者を対象にカンプトサール+パラプラチンのレジメンと標準的なエトポシド+パラプラチンのレジメンを比較した。

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翻訳担当者 下和田 篤子

監修 平 栄(放射線腫瘍科)

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