スプリセル(ダサチニブ):医薬品安全性通達-肺動脈高血圧症のリスク/FDA安全性情報

スプリセル(ダサチニブ):医薬品安全性通達-肺動脈高血圧症のリスク/FDA安全性情報

スプリセル(ダサチニブ):医薬品安全性通達-肺動脈高血圧症のリスク 

血液専門医および腫瘍医向け

原文

2011年10月11日

問題点:FDAは医療従事者に対し、スプリセル(ダサニチブ)が、肺動脈において異常な高血圧がみられる(肺動脈高血圧症 [PAH])稀であるが重篤な状態となるリスクを増加させる可能性があることについて通達した。PAHの症状には、息切れ、疲労、身体のむくみ(足首や脚など)などがある。報告された例では、患者はスプリセルの投与開始後にPAHを発症し、中には治療期間1年以上経過後の例もみられた。

本リスクに関する情報は、スプリセルの添付文書の警告および使用上の注意の項目に追加された。

背景:スプリセル(ダサニチブ)は、フィラデルフィア染色体陽性の慢性骨髄性白血病(CML)あるいは急性リンパ芽球性白血病(ALL)の成人患者の治療に使用される。

推奨:医療従事者は、スプリセル投与開始前および治療期間中において、患者に心肺系の基礎疾患の症状や所見がみられないかを見極めなければならない。PAHが確認された場合は、スプリセルは永久的に使用してはならない。

データの要約などの追加情報は医薬品安全性通達を参照のこと。

医療従事者や患者に対し、これらの製剤の使用に関連した有害事象や副作用について、FDA MedWatch Safety InformationおよびAdverse Event Reporting Programに報告することを推奨している。

  • オンラインhttps://www.accessdata.fda.gov/scripts/medwatch/medwatch-online.htmにて、報告書に記載の上提出すること。
  • 書式をダウンロードするか、または1-800-332-1088に電話をして報告用書式を請求すること。記入後、住所記載済みの書式にある住所に送るか、または1-800-FDA-0178にファックスで送付すること。

***************                                                                                                                               

滝川 俊和 訳

林 正樹 (血液・腫瘍内科/敬愛会中頭病院) 監修        

***************

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

肺がんに関連する記事

Elironrasibが非小細胞肺がんのKRAS G12C阻害薬耐性を克服する可能性の画像

Elironrasibが非小細胞肺がんのKRAS G12C阻害薬耐性を克服する可能性

小分子KRAS阻害薬のelironrasib[エリロンラシブ]はGTPが結合して活性化したKRAS G12C変異を標的とし、治療歴が多い肺がん患者において有望な結果を示した

転移を有する...
抗体薬物複合体Zociは治療歴ある小細胞肺がんに臨床効果を示すの画像

抗体薬物複合体Zociは治療歴ある小細胞肺がんに臨床効果を示す

第1相臨床試験で、脳転移を有する患者にも効果が認められたDLL3タンパク質を標的とする薬剤として検証中の抗体薬物複合体(ADC)Zocilurtatug pelitecan (...
米FDAが非扁平上皮非小細胞肺がんにセバベルチニブを迅速承認の画像

米FDAが非扁平上皮非小細胞肺がんにセバベルチニブを迅速承認

2025年11月19日、米国食品医薬品局(FDA)は、全身療法歴のある局所進行または転移性の非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)成人患者のうち、FDA承認済み検査でHER2(ERBB...
手術可能な中皮腫に術前・術後ニボ+イピの安全性、有効性を初めて示した臨床試験の画像

手術可能な中皮腫に術前・術後ニボ+イピの安全性、有効性を初めて示した臨床試験

ジョンズ・ホプキンスのキンメルがんセンターとブルームバーグ・キンメルがん免疫療法研究所の研究者らが主導した新たな研究によると、手術前後の併用免疫療法薬を用いた新たな治療法が、手術可能な...