FDAが再発/難治性濾胞性リンパ腫にアキシカブタゲン シロルユーセルを承認

FDAが再発/難治性濾胞性リンパ腫にアキシカブタゲン シロルユーセルを承認

2021年3月5日、米国食品医薬品局(FDA)が、2種類以上の全身治療歴を有する再発または難治性濾胞性リンパ腫(FL)の成人患者に対して、axicabtagene ciloleucel[アキシカブタゲン シロルユーセル](販売名:イエスカルタ、Kite Pharma, Inc.社)を迅速承認した。

濾胞性リンパ腫(FL)での承認は、単群、非盲検、多施設共同試験(ZUMA-5試験、NCT03105336)に基いており、この試験では、2種類以上の全身治療歴(抗CD20モノクローナル抗体やアルキル化剤の併用など)を有する再発または難治性FLの成人患者を対象として、アキシカブタゲン シロルユーセルを用いたCD19標的キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法を検討した。免疫抑制性化学療法後に、アキシカブタゲン シロルユーセルを単回静脈投与した。

主要有効性評価項目は、独立審査委員会が判定する奏効率(ORR)および奏効期間(DOR)とした。主要有効性解析の対象である81人のうち、ORRが認められたのは91%(95%信頼区間[CI]:83%~96%)であり、完全奏効(CR)率は60%、奏効までの期間の中央値は1カ月であった。DORは中央値に到達しておらず、1年後の奏効持続率は76.2%(95%信頼区間:63.9%~84.7%)であった。本試験において白血球アフェレーシスを受けた患者(123人)では、ORRが認められたのは89%(95%信頼区間:83%~94%)、CR率は62%であった。

アキシカブタゲン シロルユーセルの処方情報には、枠組み警告として、サイトカイン放出症候群(CRS)および神経毒性が含まれる。非ホジキンリンパ腫(NHL)患者を対象として、アキシカブタゲン シロルユーセルを検討した複数の試験では、CRSは全患者の88%(グレード3以上は10%)で発現し、神経毒性は全患者の81%(グレード3以上は26%)で発現した。NHL患者で臨床検査値以外の有害反応として頻度が高かったもの(発現率20%以上)には、CRS、発熱、低血圧、 脳症、頻脈、疲労、頭痛、発熱性好中球減少症、悪心、病原体不明感染、食欲不振、 悪寒、下痢、振戦 、筋骨格痛、咳、低酸素症、便秘、嘔吐、不整脈、めまいがあった。

イエスカルタの新しい処方情報は、入手でき次第、このページに掲載する。

(イエスカルタの他適応症の日本語添付文書はこちらを参照)

翻訳担当者 塚本真理子

監修 佐々木裕哉(白血病/MDアンダーソンがんセンター)

原文を見る

原文掲載日 

【免責事項】
当サイトの記事は情報提供を目的として掲載しています。
翻訳内容や治療を特定の人に推奨または保証するものではありません。
ボランティア翻訳ならびに自動翻訳による誤訳により発生した結果について一切責任はとれません。
ご自身の疾患に適用されるかどうかは必ず主治医にご相談ください。

リンパ腫に関連する記事

医療用画像診断による被ばくと小児のがん評価研究の画像

医療用画像診断による被ばくと小児のがん評価研究

400万人近くの小児および青年を対象とした研究により、小児の血液および骨髄がんの10%は、放射線被曝に起因している可能性が明らかにカリフォルニア大学サンフランシスコ校およびカリ...
【ASH 2025】難治性リンパ腫に対するCAR-T細胞療法が長期的有効性を示すの画像

【ASH 2025】難治性リンパ腫に対するCAR-T細胞療法が長期的有効性を示す

CAR-T細胞療法であるリソカブタゲン・マラレウセル(リソセル)は、TRANSCEND FL試験において97%の全奏効率を達成した。3年経過後も持続的な効果が認められ、神経毒性および重...
【米国血液学会ASH25】ダナファーバーの発表:マクログロブリン血症、リンパ腫、MDSほかの画像

【米国血液学会ASH25】ダナファーバーの発表:マクログロブリン血症、リンパ腫、MDSほか

ダナファーバーがん研究所は、第 67 回米国血液学会(ASH)年次総会(2025年12月6日〜9日、米国フロリダ州オーランド)において、120件を超える口頭発表およびポスター発表を行い...
米FDAが白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫にピルトブルチニブを通常承認の画像

米FDAが白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫にピルトブルチニブを通常承認

2025年12月3日、米国食品医薬品局(FDA)は、再発/難治性の慢性リンパ性白血病または小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)成人患者のうち、共有結合型BTK阻害薬による治療歴のある...