米FDAがカービクティ投与後の腸炎について添付文書の変更を承認
2025年10月10日
問題の概要
FDAは、シルタカブタゲン オートルユーセル(販売名:カービクティ、ヤンセンファーマ株式会社)投与を受けた患者における免疫エフェクター細胞関連腸炎の報告を受けている。これらの報告は、臨床試験および市販後調査における有害事象データから収集されたものである。免疫エフェクター細胞関連腸炎を発症した患者は、重度または長期の下痢、腹痛、および体重減少を呈し、完全静脈栄養を必要とした。免疫エフェクター細胞関連腸炎は、カービクティ投与後数週間から数カ月で発現した。支持療法および完全静脈栄養に加えて、コルチコステロイドを含む様々な免疫抑制療法による治療が必要であった。免疫エフェクター細胞関連腸炎は、腸穿孔および敗血症による致死的な転帰と関連していた。
FDAは、臨床試験のデータと市販後有害事象報告の審査を完了し、処方情報と投薬ガイドの枠囲み警告、警告と注意事項、および副作用(市販後調査)セクションに免疫エフェクター細胞関連腸炎のリスクを含める更新を承認した。
免疫エフェクター細胞関連腸炎の患者および臨床試験参加者は、消化器内科および感染症専門医への紹介を含む施設ガイドラインに従って管理されるべきである。治療抵抗性の免疫エフェクター細胞関連腸炎患者については、市販後調査において治療抵抗性の免疫エフェクター細胞関連腸炎患者で報告されている消化管T細胞リンパ腫を除外するため、追加の精査を考慮するべきである。
さらに、FDAは、処方情報の「臨床研究」セクションを更新し、プロテアソーム阻害薬および免疫調節薬を含む少なくとも1種類の投与歴を持つ再発性かつレナリドミド抵抗性の多発性骨髄腫成人患者を対象としたランダム化非盲検多施設共同試験であるCARTITUDE-4試験の全生存期間(OS)データを含めることを承認した。推定追跡期間中央値は33.6カ月で、事前に規定された2回目の中間解析では、カービクティ投与群で標準治療群と比較して統計的に有意なOSの改善が示された。
FDAは、カービクティ投与を受けた患者の全生存期間延長利益を含め、カービクティの全体的な利益が承認された使用における潜在的なリスクを引き続き上回っていると判断した。
カービクティを含むすべての生物製剤の安全性を継続的に監視および評価することはFDAの優先事項であり、FDAはこれらの製品に関する新しい情報を入手した場合には、引き続き一般の人々に情報を提供することに尽力する。
免疫エフェクター細胞関連腸炎を含む疑わしい有害事象を報告するには、FDA(1-800-FDA-1088またはwww.fda.gov/medwatch)に連絡すること。
- 監修 吉原 哲(血液内科・細胞治療/兵庫医科大学)
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- 原文掲載日 2025/10/10
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