FDAが前立腺癌発見に役立つ画像診断薬の製造を承認/FDAニュース

FOR IMMEDIATE RELEASE:2012年9月12日
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FDAが前立腺癌発見に役立つ画像診断薬の製造を承認

メイヨー・クリニックが、コリンC11注射剤の製造を承認された初の医療機関に

米国食品医薬品局(FDA)は本日、再発前立腺癌の発見に使用されてきたポジトロン放出断層撮影(PET)用診断薬の1つであるコリンC11注射剤の製造及び使用を承認した。

コリンC11注射剤は、再発前立腺癌男性患者に対し、フォローアップとしての組織の採取および検査を行うために具体的な身体の部位を特定する画像撮影のために静脈投与される。

コリンC11注射剤を使用したPET撮影は、前立腺癌に対する初期治療後、血中前立腺特異抗原(PSA)のレベルが上昇した患者に対して行われる。コンピュータ断層撮影(CT)などの従来の画像診断で癌の兆候が全くなくても、PSAが上昇している場合には前立腺癌再発の疑いがある。しかしPET撮影は組織標本の採取および検査の代わりにはならない。

コリンC11注射剤は専門施設で製造し、製造後は速やかに患者へ投与されなければならない。コリンC11注射剤を使用したPET撮影が数カ所の医療機関で過去数年にわたり行われてきたが、どの機関もFDAからこの画像診断薬の製造を承認されていなかった。FDAは、FDA近代化法により、米国で販売および使用される全てのPET製品に対し適切な承認手順と現行のGMP(製造管理および品質管理の基準)に関する要件を設立するよう指示されている。メイヨー・クリニックは、コリンC11注射剤の製造がFDAによって承認された初の医療機関である。

「コリンC11注射剤は、他の画像診断で陰性を示したものの血液検査で癌の再発が疑われる前立腺患者において、癌病変の位置を検出するのに重要な画像手段です」とFDA医薬品評価研究センターの医薬品評価第5室長であるCharles Ganley医師は述べた。「メイヨー・クリニックにおけるコリンC11注射剤のFDA承認は、患者および医療専門家に対して、メイヨー・クリニックでは安全、効果的かつ現行のGMPに準じ製造されている製剤を使用していることを保証するものとなります」。

コリンC11注射剤の安全性と有効性はこれまでに出版された報告のシステマティックレビューにより検証された。従来の画像診断では前立腺癌再発の兆候が見られないが、血中PSAが上昇した合計98人の患者に対し4つの独立した試験が行われた。コリンC11注射剤を使用したPET撮影後、PETスキャンにより検出された異常組織の採取を行った。

4つの試験のいずれにおいても、PETスキャンで異常が認められた患者の半数以上で組織標本により前立腺癌の再発が確認された。またPETスキャンの誤診も報告されている。試験によって異なるが、患者の15~47%にPETスキャンの偽陽性が認められた。こうした結果から、コリンC11注射剤を用いたPETスキャンで異常が認められた場合に組織標本を用いて検査結果を裏付けることの必要性が浮き彫りになっている。

稀に認められる注射部位の軽度の皮膚反応以外には、コリンC11注射剤による副作用は報告されていない。

コリンC11注射剤は、ミネソタ州ロチェスターのメイヨー・クリニックPET放射能化学部が製造および販売している。

詳しい情報については以下を参照のこと:

Positron Emission Tomography (PET) (ポジトロン放出断層撮影)〔原文〕

FDA Approved Drugs: Questions and Answers (承認薬:質問と回答)〔原文〕

FDA: Drug Innovation (薬剤における革新)〔原文〕

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小川明彦 訳
榎本 裕(泌尿器科/東京大学医学部付属病院) 監修 
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原文

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