免疫チェックポイント阻害薬投与後のアバタセプト投与は、抗腫瘍活性を損なうことなく副作用を軽減

免疫チェックポイント阻害薬投与後のアバタセプト投与は、抗腫瘍活性を損なうことなく副作用を軽減

MDアンダーソンがんセンター

抗CTLA-4療法や抗PD-1療法などの免疫チェックポイント阻害薬は、多くの患者に劇的な抗腫瘍効果をもたらしてきた。しかし、心筋炎(生命を脅かす可能性のある心臓の炎症)など、免疫に関連するさまざまな副作用を引き起こす可能性がある。これまでの研究で、CTLA-4 Ig(一般名:アバタセプト、T細胞共刺激の選択的阻害薬)が心筋炎を予防することが証明されたが、抗腫瘍活性への影響は不明であった。Stephen Mok博士とJames Allison博士が主導した新しい研究では、免疫チェックポイント阻害薬を投与した後にCTLA-4 Igを投与すると、使用したチェックポイント阻害薬に関係なく、前臨床モデルにおいて抗腫瘍反応が改善した。対照的に、CTLA-4 Igをチェックポイント阻害薬と同時に投与すると、その効果は減少した。CTLA-4Igは免疫抑制性の制御性T細胞の頻度を減少させたが、これが観察された反応を説明するものと考えられる。これらの結果は、CTLA-4 Igが抗腫瘍活性を損なうことなく重篤な副作用を軽減できることを示唆している。詳細は米国科学アカデミー紀要を参照のこと。



MDアンダーソン研究ハイライト:2024/07/11特集
【特集:がんの発生と進化における発見、ユーイング肉腫、乳がん、肺がんの治療法の改善、新しい疾患分類】

テキサス大学 MD アンダーソンがんセンターの研究ハイライトでは、MD アンダーソンの専門家による最近の基礎研究、トランスレーショナル研究、臨床がん研究の概要を紹介している。これらの進歩は、世界をリードするMDアンダーソンの臨床医と科学者による、垣根を超えた継ぎ目のない連携によって可能となり、研究室から臨床へ、そしてまた研究へと発見がもたらされる。

MDアンダーソンにおける最近の進展は、代謝プログラミングと細胞老化を制御するメカニズムに関する洞察、ユーイング肉腫患者に対する新たな治療選択肢、肺がんにおけるRAS阻害薬の有効性を高める個別化治療戦略、BRCA関連乳がんに対する実行可能な治療選択肢としての乳房温存療法、抗腫瘍活性を損なうことなく重篤な免疫療法の副作用を軽減すること、骨髄性腫瘍の新たな疾患分類などである。

  • 監訳 野長瀬祥兼(腫瘍内科/市立岸和田市民病院)
  • 翻訳担当者 青山真佐枝
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  • 原文掲載日 2024/07/11

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