FDAがTNF阻害剤に対して発癌性の警告を要請

FDAがTNF阻害剤に対して発癌性の警告を要請

FOR IMMEDIATE RELEASE:2009年8月4日

FDAがTNF阻害剤に対して発癌性の警告を要請

米国食品医薬品局(FDA)は、TNF阻害剤として知られているクラスの薬剤の処方情報にもっと強い警告を載せるように要請している。この警告には更新された黒枠警告が含まれており、この薬剤によって若年性関節リウマチ、炎症性腸疾患、クローン病、その他の炎症性疾患の治療を受けている小児および10代の若者における発癌リスクが高まることが強調されている。さらに、FDAは製薬会社と協力してこれらの薬剤を使用している小児および10代の若者における発癌リスクをさらに明確にするための新たな道を模索している。
TNF阻害剤は、腫瘍壊死因子α(TNF-α、慢性的な炎症性疾患により体内で過剰に産生された場合、骨や軟骨、組織に損傷や炎症を起こさせる可能性があるタンパク質)を標的として中和する働きをする。このクラスの薬剤にはレミケード(インフリシキマブ)、エンブレル(エタネルセプト)、ヒュミラ(アダリムマブ)、Cimzia(セルトリズマブ)およびSimponi(ゴリムマブ)が含まれる。
今回の行動はFDAが2008年6月に初めて発表した調査の完了に基づくものである。TNF阻害剤による治療を受けた小児および10代の若者における癌について米国が報告した結果によると、平均30カ月間の治療後における癌発症リスクの上昇が示された。癌の約半分はリンパ腫で免疫系細胞を侵すタイプの癌である。報告された癌の中には死に至るものもあった。
処方情報に対する必要な更新内容の追加にはTNF阻害剤の使用に伴う乾癬の報告が含まれている。

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西川百代 訳
林正樹(敬愛会中頭病院) 監修 
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原文


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