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axi-celは高リスクリンパ腫の初回治療として有効

MDアンダーソン主導の試験により、高リスク大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)に対するCAR-T細胞療法を用いた初回治療が初めて評価される

2022年3月21日 MDアンダーソン ニュースリリース

アキシカブタゲン シロルユーセル[axicabtagene ciloleucel](販売名:イエスカルタ、略称:axi-cel)というキメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法の初回治療を受けた大細胞型B細胞リンパ腫患者が、高い完全奏効率を達成することが、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者らが主導するZUMA-12試験で示された。本試験は、3月21日付けNature Medicine誌に掲載され、2021年米国血液学会(ASH)総会で結果が発表された。

axi-celを投与された40人の患者のうち、89%が客観的奏効を示し、78%が完全奏効となった。また、12カ月時点の推定全生存率は91%であった。データカットオフ時点で、中央値15.9カ月の追跡調査後、73%の患者が継続的な奏効を示した。奏効期間、無イベント生存期間、無増悪生存期間の中央値は未達で、12カ月推定全生存率はそれぞれ81%、73%、75%であった。

「従来の大細胞型B細胞リンパ腫治療法は、6カ月間の化学療法です」と、リンパ腫・骨髄腫部門教授のSattva Neelapu医師は述べている。「これらの結果が示すのは、axi-celが1回の治療で奏効する可能性があること、そして患者さんが他の治療をする必要がなくなる可能性があるということです」。

axi-celは、自己抗CD19 CAR-T細胞療法で、患者自身のT細胞から製造される。患者のT細胞を抽出し、がん細胞を認識できるようにCAR分子で再プログラムする。この再プログラムされたT細胞は、再び患者に注入されると、がん細胞を攻撃する。

ピボタル(承認申請などに関わる重要な)試験であるZUMA-1試験に基づいて、axi-celは2回以上の全身療法治療歴がある再発/難治性(R/R)大細胞型B細胞リンパ腫成人患者の治療薬として2017年にFDAに承認された。第2相ZUMA-12試験は、ZUMA-1試験の知見を発展させ、高リスク大細胞型B細胞リンパ腫患者の初回治療としてaxi-celの使用を評価するものである。

高リスク大細胞型B細胞リンパ腫は、ダブルヒットリンパ腫もしくはトリプルヒットリンパ腫、または国際予後指標(IPI)もしくは暫定的放射断層撮影法(PET)スキャンによって特定される追加の臨床的リスク因子を有する疾患サブグループである。これまで、こうした患者のうち、化学免疫療法などの典型的な治療アプローチで疾患の長期的寛解に至るのは半数以下であった。

高リスク大細胞型B細胞リンパ腫患者40人が登録され、axi-celによる治療が行われた。95%がステージ3またはステージ4で、25%が中央評価でダブルヒットリンパ腫またはトリプルヒットリンパ腫であり、78%がIPIスコア3以上であった。本治療の忍容性は良好で、新たな有害事象の報告はなかった。

「これらの結果を検証するために、ランダム化比較試験が必要です」とNeelapu医師は述べている。「試験を重ねることによって、CAR-T細胞療法を高リスクリンパ腫患者の初回治療にできると強く期待しています」。

Neelapu医師らは、axi-celに対する患者の奏効の持続性を確認するために、フォローアップ分析を継続する予定である。さらに、高リスク大細胞型B細胞リンパ腫患者に対して、CAR-T細胞療法が従来の標準治療である化学免疫療法よりも有効であるかどうかを明確に証明するために、さらに臨床試験が必要となる。

本試験は、Gilead Company社傘下の Kite Pharma社から資金提供を受けた。Neelapu医師は科学諮問委員会の委員を務めている。共著者の全リストとその開示情報はこちら

翻訳外山ゆみ子

監修佐々木裕哉(白血病/MDアンダーソンがんセンター)

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