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FDAが早期乳がんにアベマシクリブとホルモン療法の併用を承認

2021年10月12日、米国食品医薬品局(FDA)は再発リスクが高く、FDAが承認した検査でKi-67スコアが20%以上と判定された、ホルモン受容体(HR)陽性、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性、リンパ節転移陽性の早期乳がん成人患者の術後療法として、アベマシクリブ(販売名:ベージニオ、Eli Lilly and Company社)とホルモン療法薬(タモキシフェンまたはアロマターゼ阻害薬)との併用療法を承認した。本剤は乳がんの術後療法に承認された初めてのCDK4/6阻害薬である。

また、FDAはAgilent, Inc.社が申請したKi-67 IHC MIB-1 pharmDx(Dako Omnis社)アッセイを、本療法への適応患者を選択するためのコンパニオン診断薬として承認した。

アベマシクリブの有効性は、HR陽性、HER2陰性、リンパ節転移陽性の早期乳がん切除後で、臨床的および病理学的特徴から高い再発リスクを有する女性および男性の成人患者を対象とした、無作為化(1:1)、非盲検、2コホートの多施設共同試験であるmonarchE(NCT03155997)試験で評価された。患者は、アベマシクリブと医師が選択する標準的なホルモン療法を2年間受ける群と、標準的なホルモン療法のみを2年間受ける群に無作為に割り付けられた。

有効性主要評価項目は無浸潤疾患生存期間(IDFS)であった。再発リスクが高く、Ki-67スコアが20%以上の患者(N=2003)において、統計学的に有意なIDFSの改善が認められた(HR 0.626、95%CI: 0.488, 0.803、p=0.0042)。36カ月時のIDFSは、アベマシクリブとタモキシフェンまたはアロマターゼ阻害薬の併用療法を受けた患者で86.1%(95%CI:82.8、88.8)、タモキシフェンまたはアロマターゼ阻害薬の投与を受けた患者で79.0%(95%CI:75.3、82.3)であった。IDFS解析時、全生存率のデータは未到達であった。

最もよくみられた副作用(20%以上)は、下痢、感染症、好中球減少、倦怠感、白血球減少、悪心、貧血、頭痛であった。

アベマシクリブの推奨開始用量および投与期間は、150mgを1日2回、タモキシフェンまたはアロマターゼ阻害薬と併用し、2年間、あるいは疾患の再発または許容できない毒性が認められるまで継続する。

ベージニオの全処方情報はこちらを参照。(日本語の添付文書はこちらを参照)

翻訳後藤若菜

監修東海林洋子(薬学博士)

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