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FDAががんプロファイル検査の承認経路を公表

速報

 

新しく承認された検査は、468の個別の遺伝子の中で、がん遺伝子変異を検出する。

 

FDAは、最新の製品化行動に加えてがんプロファイル検査承認に関する簡素化された経路を公表した。

 

米国食品医薬品局(FDA)は本日、スローンケタリング記念がんセンターのIntegrated Mutation Profiling of Actionable Cancer Targets(IMPACT)がんプロファイル検査を認可した。この検査は、FDAが以前に審査したどの検査よりも、様々ながんにおいて見出される多数の遺伝子変異(バイオマーカー)を同定することができる体外診断検査である。IMPACT検査は次世代シーケンシング技術(NGS)を用いて、468遺伝子における突然変異の存在のほか、ヒトの腫瘍のゲノム構成における他の分子的変化を迅速に同定する。がんプロファイル検査はより広く受け入れられている。特定の腫瘍にどのような遺伝子変異が存在するかを同定することによって、患者および医療従事者は、がんの最善の治療法に役立つ有益な判断材料としてその検査結果を受け取れる可能性がある。

 

本日の行動は、他のNGSに基づくがんプロファイリングツールを効率的に見直して、利用できるようにするための道筋を切り開く政策枠組みを進歩させる。FDAはまた、IMPACT試験と同様の検査を含む体外診断薬のFDAの第三者審査官として、ニューヨーク州保健局の最近の認定を発表している。今後、ニューヨーク州保健局によってNGSに基づくがんプロファイル検査が承認された検査室は、独立した510(k)の申請をFDAに提出する必要はない。その代わり、開発者はニューヨーク州保健局の申請のほか、州の審査に関する覚書および勧告を510(k)クリアランスを得るためにFDAに提出することもできる。他の公認の第三者FDA審査官が、そのような審査を実施し、当局へ承認勧告をすることができるようになる可能性がある。

 

「公認第三者によるNGSに基づくがんプロファイル検査の審査を可能にすることは、検査開発者の負担軽減や、これらのタイプの革新的製品の規制評価の簡素化を目標としています。この分野の進展につれて、510(k)クリアランスを自主的に求める開発者からの臨床検査の効率的な認可に対するFDAの手続きを近代化しつつあります。これは、FDAが革新的技術の開発と効率的な供給を促進する規制の創造的で柔軟な手続きを見出すために取り組んでいるもう一つの実施例です」と、FDAのScott Gottlieb医師は述べた。「われわれは、FDAが審査する製品から患者が期待すべき安全性と有効性の基準を維持しつつ、米国人の健康を改善するツールをより広範に利用できるように、できる限り規制の効率性を創出する機会を模索し続ける予定です」。

 

米国国立衛生研究所の国立がん研究所によると、米国人の男女の約38.5%が生涯のいずれかの時点でがんと診断される。1種類のがんバイオマーカーを単一の薬剤と併用して検出するように設計された多くのがん診断法とは異なり、IMPACT検査は、治療選択肢の指針となりうる遺伝子変化を検出するために、同一患者から得られる組織または細胞のサンプルを「正常」部と腫瘍組織とで比較することにより機能する。この検査はがんバイオマーカーに関する情報を提供することを目的としているが、その結果は対応する治療法を選択する上で決定的なものではない。

 

「NGS技術は、数百万個とはいえないまでも、一度に数百個のDNA変異を検査することができます。われわれは、患者や医療従事者が疾患の遺伝子的根底にあることを学ぶ上で、これらの機器が真に役立つ可能性を実感し始めたばかりです」と、FDA医療機器・放射線保健センターディレクターのJeffrey Shuren医師は述べた。「個人のバイオマーカーに関する情報が治療計画および転帰に大きな影響を及ぼす可能性があることを認識し、FDAはニューヨーク州保健局およびスローンケタリング記念がんセンターと緊密に協力し、IMPACT検査が正確で、信頼性があり、臨床的に意味のあるものであることを保証しました。この協力は、FDAがどのように医療業界および開発業界と協力し、できるだけ早く革新的試験を審査することができるかを示す優れた例です」と述べている。

 

IMPACT検査では、新規の低~中等度リスク医療機器であり、法的に市販されている医療機器(既承認医療機器)が存在しないものについて、FDAによってその規制経路である新規市販前審査経路を通して審査された。遺伝子変異を検出する能力(分析性能)について、精度、正確度および検出限界を審査した。この検査は非常に正確(99%以上)であり、約5%(2~5%の範囲)の頻度の変異を検出することが可能であるという結果が示された。さらに、IMPACT検査を用いた特定の分子的変化(マイクロサテライト不安定性)の検出は、従来の方法と比較したとき、175症例において複数のがん種で約92%以上の一致率を示した。

 

ニューヨーク州保健局は、IMPACT検査の認可に特化して、以前に独自の審査を実施し、ニューヨーク州の患者から採取したサンプルへの使用を承認した。しかし、スローンケタリング記念がんセンターはこれまでIMPACT検査をFDAに申請したことはなかった。なぜなら、IMPACT検査は検査室で開発された試験であり、FDAは一般に市販前審査や他の該当する請求事項を強制していないからである。スローンケタリング記念がんセンターは、ニューヨーク州保健局による事前審査に提出した情報をさらに拡充させ、FDAに対して新たにIMPACT試験を申請し、本日、FDAによる迅速な承認を得た。

 

FDAはこの承認と同時に、がんと診断された患者に対する他のNGSに基づくがんプロファイル検査の審査のためのクラスII機器の規制経路を確立している。クラスII機器の指定により、これらの種の検査は、FDAに直接申請するか、ニューヨーク州保健局のように公認の第三者審査官を通じて、FDAの510(k)の承認プロセスを適用することができるようになっている。

 

FDAはスローンケタリング記念がんセンターに対し、IMPACTがんプロファイル検査の販売を承認した。

翻訳中野駿介

監修石井一夫(計算機統計学/久留米大学バイオ統計センター)

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