アテゾリズマブ、転移非小細胞肺がん治療にFDA承認 | 海外がん医療情報リファレンス

アテゾリズマブ、転移非小細胞肺がん治療にFDA承認

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アテゾリズマブ、転移非小細胞肺がん治療にFDA承認

FDA(米国食品医薬品局)

Oncology Approved Drugs

 

20161018日、FDAは白金製剤による化学療法施行中または施行後に進行した転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する治療薬として、atezolizumab[アテゾリズマブ](商品名:Tecentriq[テセントリク]、Genentech Oncology社)を承認した。EGFRまたはALK遺伝子に異常を有する患者の場合は、これらの異常に対するFDA承認治療を行って病勢進行が認められたものに限ってアテゾリズマブ投与が適用される。

 

アテゾリズマブはPD-L1(プログラム細胞死リガンド1)を阻害する抗体で、白金製剤による化学療法施行後に進行した局所進行性または転移性の尿路上皮がんの治療薬としてすでにFDAの迅速承認を受けている。

 

今回の承認は、国際、ランダム化、オープンラベルの臨床試験2件(OAK試験およびPOPLAR試験)の結果に基づいている。両試験にはNSCLC患者計1137人が参加し、効果および安全性について同一の結果が得られている。両試験において、アテゾリズマブ治療を行った患者群ではドセタキセル治療と比べ全生存期間(OS)がそれぞれ4.2カ月および2.9カ月改善した。

 

OAK試験のOS中央値はアテゾリズマブ群で13.8カ月(95%信頼区間[CI] 11.8-15.7)、ドセタキセル群で9.6カ月(95CI 8.6-11.2)であった(ハザード比[HR]=0.74 [95CI 0.63-0.87], p=0.0004)。POPLAR試験におけるOS中央値はアテゾリズマブ群で12.6カ月(95CI 9.7-16.0)、ドセタキセル群で9.7カ月(95CI 8.6-12.0)であった(HR=0.69 [95CI 0.52-0.92])。

 

安全性分析(POPLAR試験)のアテゾリズマブ治療患者でもっとも多い有害事象(20%以上)は倦怠感、食欲低下、呼吸困難、咳嗽、悪心、筋骨格痛、便秘であった。また、アテゾリズマブ治療患者でもっとも多いグレード3および4の有害事象(2%以上)は呼吸困難、肺炎、低酸素症、低ナトリウム血症、倦怠感、貧血、筋骨格痛、AST上昇、ALT上昇、嚥下障害、関節痛であった。アテゾリズマブ治療患者で臨床上重要な免疫関連の有害事象は間質性肺炎 、肝炎、大腸炎、甲状腺疾患などであった。

 

この適応におけるアテゾリズマブの推奨用量およびスケジュールは、1200mg3週間に1回、60分以上かけて静脈注入、である。病勢進行がみられるか、許容できない毒性が出現するまで継続する。

 

全処方情報は以下に掲載:

http://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2016/761041lbl.pdf

 

医療従事者は、医薬品および医療機器の使用との関連が疑われる重篤な有害事象を認めた場合、すべてFDAMedWatch報告システムに報告しなければならない。この報告は、オンラインフォームへの入力(http://www.fda.gov/medwatch/report.htm)、ファックス送信(1-800-FDA-0178)、オンラインで提供されている料金支払い済み宛名フォームの郵送、または電話(1-800-FDA-1088)にて行う。

原文掲載日

翻訳橋本 仁

監修廣田 裕(呼吸器外科、腫瘍学/とみます外科プライマリーケアクリニック)

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