FDAが頭頸部扁平上皮がん治療にペムブロリズマブを迅速承認 | 海外がん医療情報リファレンス

FDAが頭頸部扁平上皮がん治療にペムブロリズマブを迅速承認

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

FDAが頭頸部扁平上皮がん治療にペムブロリズマブを迅速承認

FDA(米国食品医薬品局)

Oncology Approved Drugs

 

2016年8月5日、米国食品医薬品局(FDA)は、白金製剤を含む化学療法の実施中または実施後に疾患が進行した再発または転移性の頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)の治療に、pembrolizumab[ペムブロリズマブ](商品名:Keytruda[キートルーダ]注射剤、Merck Sharp & Dohme Corp.社)を迅速承認した。

 

承認は、国際多施設共同、非無作為化、非盲検、マルチコホート試験の部分群において示された客観奏効率(ORR)の持続に基づいて行われた。この部分群には、白金製剤を含む化学療法の実施中または実施後に疾患が進行した再発または転移性HNSCC患者174人が含まれた。患者はペムブロリズマブ10 mg/kgを2週に1回または200 mgを3週に1回、静脈投与された。

 

ORRは、固形腫瘍における奏効評価基準(RECIST)1.1に従って、独立審査委員会が特定した。これら174人の患者のORRは16%(95%信頼区間[CI]:11~22%)であった。解析時は、奏効期間の中央値にはまだ到達していなかった。奏効期間の範囲は2.4~27.7カ月(奏効継続中)であった。奏効した28人の患者のうち、23人(82%)が6カ月以上の奏効を示した。

 

安全性データは、ペムブロリズマブ10 mg/kgを2週に1回または200 mgを3週に1回投与された192人のHNSCC患者を対象に評価された。もっともよくみられた(20%またはそれ以上)有害反応は、疲労、食欲減退、呼吸困難であった。

 

HNSCC患者に発現した有害反応は、メラノーマ(黒色腫)または非小細胞肺がん(NSCLC)の患者に発現した有害反応と類似していたが、例外として、顔面浮腫(全グレートで10%、グレード3~4で2.1%)および甲状腺機能低下症の発現または悪化(全グレードで14.6%)があった。

 

もっとも頻度が高い重篤な有害反応(2%またはそれ以上)は、肺炎、呼吸困難、錯乱状態、嘔吐、胸水、呼吸不全であった。臨床的に重大な免疫介在性の有害反応としては、間質性肺炎、大腸炎、肝炎、副腎不全、糖尿病、皮膚毒性、筋炎、甲状腺疾患などがあった。

 

迅速承認の条件として、ペムブロリズマブの臨床的な利益を確認および説明し、ペムブロリズマブが標準療法よりも優れていることを証明する多施設共同無作為化試験の実施が、Merck社に義務付けられている。Merck社は、白金製剤を含む化学療法の実施中または実施後に疾患が進行した再発または転移性のHNSCC患者を対象に、全生存率を主要評価項目として、多施設共同無作為化試験(KEYNOTE 040)を実施中である。

 

この適応のペムブロリズマブの推奨用量および投与スケジュールは、200 mgを3週に1回、30分かけて静脈内注入する。

 

現在の適応は、FDAの迅速承認プログラムで承認された。この申請は優先審査の対象となった。これらの迅速プログラムについての説明は、企業向けガイダンス「重篤疾患のための迅速承認プログラム-医薬品および生物製剤」に掲載されており、http://www.fda.gov/downloads/drugs/guidancecomplianceregulatoryinformation/guidances/ucm358301.pdfで閲覧できる。

 

全処方情報は、 http://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2016/125514s009lbl.pdfで閲覧できる。

原文掲載日

翻訳鴨田弘子

監修高濱隆幸(腫瘍内科/近畿大学医学部附属病院)、

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  2. 2がんに対する標的光免疫療法の進展
  3. 3アルコールとがんについて知ってほしい10のこと
  4. 4個別化医療(Precision Medicine)に...
  5. 5専門医に聞こう:乳癌に対する食事と運動の効果
  6. 6アブラキサンは膵臓癌患者の生存を改善する
  7. 7リンパ腫患者の余命は、診断後の無再発期間2年経過で通...
  8. 8非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  9. 9ルミナールAタイプの乳がんでは術後化学療法の効果は認...
  10. 10治療が終了した後に-認知機能の変化

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 五十音 アルファベット 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他