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FDAがC型慢性肝炎ウイルス感染症治療薬Epclusaを承認

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FDAがC型慢性肝炎ウイルス感染症治療薬Epclusaを承認

FDA(米国食品医薬品局)

速報

 

米国食品医薬品局(FDA)は、肝硬変(進行した肝臓疾患)の有無にかかわらず、慢性C型肝炎ウイルス(HCV)感染成人患者の治療にEpclusaを承認した。中等度から重度の肝硬変(非代償性肝硬変)患者を対象に、リバビリンとの併用が認められたのである。本剤は2013年に承認されたソホスブビルと、新薬velpatasvirの固定用量配合錠で、主要な6種類すべてのタイプに対するHCV治療薬として初めて承認された。

 

「本承認は、さらに広い範囲の慢性C型肝炎患者の管理および治療の1つとして選択肢を提供します」と、FDA医薬品評価研究センターの抗菌薬製剤室室長のEdward Cox医師は述べた。

 

C型肝炎は、肝臓の炎症の原因となるウイルス性疾患で、肝機能低下や肝不全を起こす。少なくとも6種類の異なった遺伝子型、すなわちウイルス株があり、それらは遺伝子上異なるグループに属するものである。遺伝子型がわかれば、治療指針と治療期間を知らせるのに役立つ。HCVを有する米国人のおよそ75%がゲノタイプ1型、20~25%がゲノタイプ2または3型、あとの少数がゲノタイプ4、5または6型に感染している。米国疾病対策予防センターによれば、HCV感染症はその75~85%が慢性化するという。長年にわたり慢性HCV感染を患う患者は、出血、黄疸(眼や皮膚の黄染)、腹水貯留、感染、肝がん、死亡のような合併症を有する。

 

12週間投与時のEpclusaの安全性と有効性は、肝硬変を認めないか、または代償性肝硬変(軽度の肝硬変)の患者1558人を対象とした、3件の第3相臨床試験で評価された。その結果Epclusaを投与した患者の95~99%は、治療終了後12週間の血液検査でウイルスは検出されず、患者の感染は治癒したものと示唆された。さらに、267人の非代償性肝硬変(中等度~重度の肝硬変)患者を対象とした臨床試験においてEpclusaの安全性と有効性が評価された。参加者のうち87人にリバビリンと併用して12週間Epclusaを投与し、その94%は治療終了後12週間の血液検査でウイルスは検出されなかった。

 

Epclusaで最もよくみられる副作用は、頭痛と疲労である。リバビリン禁忌の患者にはEpclusaとリバビリンの併用療法を使用してはならない。

 

Epclusa使用にあたり患者と医療従事者に対して、警告が示されている。それは、アミオダロンを他のHCV直接作用型抗ウイルス薬との併用においてソホスブビルと一緒に使用した場合、重度の脈拍低下(症候性徐脈)およびペースメーカーの介入が必要になる症例が報告されているというものである。そのため、アミオダロンとEpclusaの併用は推奨されない。また、Epclusaの血中濃度を低下させ、その結果、Epclusaの効果を低下させる可能性がある特定薬とは併用しないことも警告している。

EpclusaはFDAの優先審査プログラムの下で審査された。これは重篤疾患を治療する薬品を迅速審査するもので、承認されると、安全性および有効性の有意な改善が期待できる。

 

Epclusaはカリフォルニア州フォスターシティーのGilead Sciences, Inc.社が製造、販売している。

原文掲載日

翻訳白鳥理枝

監修林 正樹(血液・腫瘍内科/社会医療法人敬愛会中頭病院)

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