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FDAが、ソマトスタチン陽性神経内分泌腫瘍の画像診断薬Netspotを承認

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FDAが、ソマトスタチン陽性神経内分泌腫瘍の画像診断薬Netspotを承認

FDA(米国食品医薬品局)

速報

 

米国食品医薬品局(FDA)は本日、陽電子放射断層撮影法(PET)のための放射性診断薬であるガリウムドータオクトレオテートの初の注射準備キットであるNetspotを承認した。この放射性プローブは、まれな疾患であるソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍(NET)のある成人および小児患者の腫瘍位置の特定に役立つとみられる。

 

NETは、非がん性(良性)、もしくはがん性(悪性)のまれな腫瘍で、身体の神経内分泌系のホルモン産生細胞で発生する。ホルモン産出細胞は、胃、腸、膵臓、肺などの全身の器官に存在する。NETは、神経内分泌系を制御するホルモンであるソマトスタチンに対する受容体を持つ。ソマトスタチンのアナログで、陽電子を放射するガリウムドータオクトレオテートは、この受容体に結合することにより働く。

 

「まれなNETを初期段階で検出する先進の画像法を患者に使用することは、大変重要な意味を持ちます」と、FDA医薬品評価研究センター(CDER)内、医学イメージング製品室(Division of Medical Imaging Products)所長のLibero Marzella医学博士は述べた。
「Netspotは新たな診断ツールであり、その結果から臨床医は腫瘍の位置と範囲を知ることができます。これは、適切な治療の計画にとって重要な情報となります」。

 

Netspotは、ガリウムドータオクトレオテート静脈内注射のための滅菌単回投与準備キットとして提供される。ガリウムドータオクトレオテートの取り込みは、NETにおけるソマトスタチン受容体の密度を反映する。ガリウムドータオクトレオテートの取り込みはさまざまな腫瘍のタイプや病態でも見ることができ、正常変異として発生する可能性もある。ガリウムドータオクトレオテートの取り込みは、病理組織学的などの評価により確認が必要となる可能性がある。

 

3つの試験によりNetspotの安全性と有効性が証明された。第1の試験では、NETのガリウムドータオクトレオテート画像と、既承認薬による画像が比較され、コンピューター断層撮影法(CT)または磁気共鳴映像法(MRI)、あるいはその両方により確認が取られた。第2の試験では、病理組織学所見(疾病がもたらす組織変化の研究)、または臨床経過を参照し、ガリウムドータオクトレオテート画像を評価した。第3の試験では、NETの再発した患者にガリウムドータオクトレオテート画像を用いて評価した。3つの試験結果から、NETの位置特定におけるガリウムドータオクトレオテート画像の有用性が確認された。

 

Netspotは、全身の長期にわたる累積的放射線被ばくの一因となるが、このリスクを減らすためには、Netspot使用後の数時間、患者は可能な限り頻繁に水分摂取し、排尿を促す必要がある。重篤な副作用は同定されていない。

 

FDAはNetspotを優先審査と希少疾病用医薬品に指定した。優先審査は、重篤な疾患の治療における安全性と有効性を著しく改善するとみられる医薬品の申請に認可される。希少疾病用医薬品の指定により、税控除やユーザーフィー免除、市場優先権など、希少疾病用医薬品の開発を支援し奨励するための優遇措置が得られる。

 

NetspotはAdvanced Accelerator Applications USA, Inc.社により販売される。

原文掲載日

翻訳中島 節

監修遠藤 誠(肉腫、骨軟部腫瘍/国立がん研究センター中央病院)

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