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FDAがALK陽性肺がんの新規経口治療薬としてアレクチニブを承認

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FDAがALK陽性肺がんの新規経口治療薬としてアレクチニブを承認

FDA(米国食品医薬品局)

速報

 

米国食品医薬品局(FDA)は本日、クリゾチニブ(商品名:ザーコリ)と呼ばれる薬剤による治療後に病勢が悪化した、またはクリゾチニブ治療を認容できない進行(転移性)ALK陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者を適応としてアレクチニブ(商品名:アレセンサ)を承認した。

 

米国国立がん研究所によると、肺がんは米国でのがん死亡原因の第一位であり、2015年には221,200人が新規に診断され、158040人が死亡すると推測されている。未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の遺伝子変異は、肺がん細胞を含むいくつかのがん種で細胞に生じることがあり、ALK遺伝子変異はNSCLC患者の約5%に存在する。転移性のがんでは、がんが体の新たな箇所へと広がる。ALK陽性転移性NSCLC患者では、脳への転移が頻繁に認められる。

 

「本日の承認により、クリゾチニブによる治療にも病勢が改善せず、その後の治療選択肢がほとんどなかった患者に対する新たな治療が可能になります。アレクチニブの臨床試験では、肺の原発巣に対する有効性に加えて、脳に転移した腫瘍にも有効であることが示されました。これは臨床医が知っておくべき重要な効果です」と、FDA医薬品評価研究センターの血液学・腫瘍製品室長であるRichard Pazdur医師は述べた。

 

アレクチニブはALKタンパク質の活性を阻害する経口薬であり、NSCLC細胞の増殖および転移を抑制する可能性がある。

 

アレクチニブの安全性および有効性は、クリゾチニブによる治療で病状がコントロールできないALK陽性転移性NSCLC患者での2つの単一群臨床試験により評価された。試験参加者にはアレクチニブが1日2回投与され、薬剤の肺がんへの効果が評価された。1つ目の試験では、参加者の38%においてNSCLC腫瘍の部分的な縮小が認められ、効果が平均7.5カ月継続した。2つ目の試験では、参加者の44%においてNSCLC腫瘍の部分的な縮小が認められ、効果が平均11.2カ月継続した。これらの試験では、当該患者群で頻繁に認められる脳転移に対するアレクチニブの効果も評価した。2つの試験において測定可能な脳転移を有する参加者の61%において、完全または部分的な脳腫瘍の縮小が認められ、効果が平均9.1カ月継続した。

 

アレクチニブ投与で最もよくみられた副作用は疲労、便秘、腫脹(浮腫)、筋肉痛であった。アレクチニブは肝障害、重篤なまたは生命を脅かす肺炎、重度の心拍数低下、重度の筋障害などの重篤な副作用を引き起こす可能性がある。患者が日光に曝露される場合、アレクチニブを用いた治療により日光皮膚炎が生じる可能性がある。

 

アレクチニブは迅速承認審査制度が適用され、承認された。迅速承認審査は重篤なまたは生命を脅かす疾患の治療薬を対象とし、臨床的有効性を合理的に予測し得る評価項目に対し、薬剤の有効性のエビデンスに基づきFDAが承認を与える。アレクチニブの場合、このエビデンスは薬剤による腫瘍の治療効果とその奏効期間であった。迅速承認の要件として、検証的試験を実施してアレクチニブの臨床的有効性を確認し、示す必要がある。

 

アレクチニブはFDAから画期的治療薬指定および優先審査認定を受けた。これらは重篤または生命に関わる状態の患者に有用である可能性を考慮して、特定の新薬の開発および承認審査の促進・迅速化を目的とする別個のプログラムである。アレクチニブは希少疾病用医薬品にも指定され、税控除やユーザーフィー(監修者注:新薬審査に必要であるとして当の製薬企業に拠出が求められる財源)の免除、市場独占権など、希少疾病用医薬品の開発を支援し奨励するための優遇措置を与えられた。

 

アレクチニブはカリフォルニア州サンフランシスコに本拠地を置くGenentech社により販売されている。クリゾチニブはニューヨーク州ニューヨークに本拠地を置くファイザー社により販売されている。

原文掲載日

翻訳下野龍太郎

監修田中文啓(呼吸器外科/産業医科大学)

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