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FDAが閉経後進行乳癌患者に対するパルボシクリブを承認

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FDAが閉経後進行乳癌患者に対するパルボシクリブを承認

米国食品医薬品局(FDA)ニュース

速報

米国食品医薬品局(FDA)は、2月3日、進行性(転移性)乳癌患者に対する治療薬としてパルボシクリブ[palbociclib](商品名:Ibrance)を迅速承認した。

 

女性の乳癌は、米国で2番目に多い癌である。乳癌は乳腺組織に生じ、進行すると周囲の正常組織に進展する。米国国立癌研究所(NCI)は、2014年に乳癌と診断された米国人女性を232,670人、本疾患による死亡数を40,000人と推定している。

 

パルボシクリブは、癌細胞の増殖促進に関与する分子であるサイクリン依存性キナーゼ4および6(CDK4/6)を阻害することにより効果を発揮する。パルボシクリブは、内分泌療法による前治療歴のないエストロゲン受容体陽性(ER+)ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)の閉経後転移性乳癌に適応とする。本剤は閉経後乳癌に対して用いられるもう一つのFDA承認薬であるレトロゾールとの併用下で投与する。

 

「パルボシクリブとレトロゾールの併用投与は、転移性乳癌患者にとって、新たな治療選択肢となりました」と、FDA医薬品評価研究センター血液学・腫瘍製品室長を務めるRichard Pazdur医師は述べた。「FDAは、迅速承認制度を通じて、癌治療薬の製造販売承認の迅速化に尽力しています」。

 

パルボシクリブは既存薬を上回る顕著な改善をもたらす可能性が、予備試験結果により実証されたことから、FDAは本剤を画期的治療薬に指定した。またパルボシクリブは優先審査対象にも指定され、重篤な状態における治療の安全性と有効性を著しく改善することを目的とした、あるいは未だ満たされていない医療ニーズの充足を目指した医薬品の迅速審査が可能な対象となった。パルボシクリブ承認は、処方薬ユーザーフィー法に基づく審査期限である2015年4月13日よりも2カ月以上の前倒しとなる。この期日は、FDAによる申請審査完了の予定日であった。

 

パルボシクリブ承認は、FDAの迅速承認プログラムに基づく承認である。本プログラムは、患者に対する臨床効果を合理的に予測しうる代替エンドポイントに対し、医薬品が有効性を示した場合、その臨床データに基づいて、重篤なあるいは生命を脅かす疾患に対する治療薬の承認を可能にする制度である。本プログラムにより、製薬会社が検証試験を実施している最中であっても、患者は有望な医薬品を早期に利用することができる。

 

パルボシクリブの有効性は、前治療歴のないER陽性/HER2陰性の閉経後進行性乳癌患者165人を対象とした臨床試験により実証された。臨床試験登録患者をパルボシクリブとレトロゾールの併用群またはレトロゾール単独群のいずれかに無作為に割り付けた。パルボシクリブ+レトロゾール併用治療群において、病勢進行を認めず生存した期間(無増悪生存期間)は、レトロゾール単独群の10.2カ月に対し、20.2カ月であった。全生存期間に関する情報は、現時点で開示されていない。

 

最も多く認められた本剤の副作用は、感染防御を担う白血球である好中球の減少(好中球減少症)、白血球数減少(白血球減少症)、疲労、赤血球数減少(貧血症)、上気道感染、悪心、口腔粘膜の炎症(口内炎)、脱毛(脱毛症)、下痢、血小板数減少(血小板減少症)、食欲不振、嘔吐、体力と気力の欠乏(無力症)、末梢神経の損傷(末梢神経障害)、および鼻血(鼻出血)であった。医療従事者は、患者にこれらのリスクを伝える必要がある。

 

本剤による治療は、1回125mgを21日間連続投与した後7日間の休薬が推奨される。医療従事者には、治療開始前と各サイクルの初日、2サイクル目までは各サイクルの14日目に、また臨床的な必要性に応じて全血算の測定を行う必要がある。

 

パルボシクリブは、ニューヨーク市に拠点を置くファイザー社が製造販売している。

原文掲載日

翻訳菊池 明美

監修小坂 泰二郎(乳腺外科/順天堂大学附属練馬病院)

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