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シルツキシマブのFDA承認

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シルツキシマブのFDA承認

商標名:Sylvant™

HIVおよびHHV8が陰性である多中心性キャッスルマン病患者の治療薬としてシルツキシマブを承認(2014/04/23)

臨床試験情報、安全性、投与量、薬物間相互作用および禁忌等の全処方情報がFull prescribing information(英文)で参照できます。

2014年4月23日、米国食品医薬品局(FDA)は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)およびヒトヘルペスウイルス8(HHV8)が陰性である多中心性キャッスルマン病(MCD)患者への治療薬としてシルツキシマブ(Sylvant注射液、ヤンセン・バイオテック社)を承認しました。

シルツキシマブ静注/緩和ケア(BSC)併用療法とプラセボ/BSC併用療法を比較した国際多施設ランダム化第2相試験に基づいて承認したものです。試験では登録した79人を無作為化により53人をシルツキシマブ+BSC群、26人をプラセボ+BSC群に割り付けました。シルツキシマブは3週間ごとに1回量11mg/kgを静脈注射で投与しました。

試験は、独立審査によって評価された部分的または完全な奏効およびMCD症状の全面的消失または安定化がみられると定義した「腫瘍および症状に対する効果の持続」という主要エンドポイントを満たすものでした。

試験担当者はMCDに由来する34個の症状について(NCI有害事象共通用語基準v4に応じて)前向き研究で識別、収集、グレーディングをしました。途中で治療が中断せずに18週以上、腫瘍および症状への効果が継続した状態を「効果の持続」と定義しました。「腫瘍および症状に対する効果の持続」の割合はシルツキシマブ+BSC群が34%(18人/53人)、プラセボ+BSC群が0%(0人/26人)でした[(95 percent CI: 11.1, 54.8); p=0.0012]。

その他のエンドポイントとして、腫瘍に対する奏効率、治療成功期間(time to treatment failure)および試験開始時に貧血が認められた患者のヘモグロビン濃度が第13週に少なくとも1.5g/dL上昇することが事前に規定されていました。腫瘍に対する奏効率はシルツキシマブ+BSC群が38%、プラセボ+BSC群が4%でした(p<0.05)。追跡期間の中央値422日のの時点で、治療成功期間の中央値はシルツキシマブ+BSC群が未到達、プラセボ+BSC群が134日でした[HR 0.418(95 percent CI: 0.21 to 0.82); p <0.05]。ヘモグロビン値の上昇はシルツキシマブ+BSC群では19人、プラセボ+BSC群では0人でした[(95 percent CI: 28.3, 85.1); p <0.05]。

シルツキシマブ投与中に最もよくみられた(プラセボ群よりも10%以上多い)副作用は重度の掻痒、体重増加、発疹、高尿酸血症および上気道感染でした。

シルツキシマブの推奨投与量および推奨投与スケジュールは3カ月ごとに同薬剤11mg/kgを1時間以上かけて静脈注入することです。

この薬剤情報のサマリーは、FDA抗腫瘍薬製品室長のRichard Pazdur医師により作成されています。

米国食品医薬品局(FDA)とは米国保健社会福祉省(HHS)の一部門で、新薬その他の製品の安全性と有効性を確保するための機関です。 (FDA:医薬品・医療機器の承認方法の理解(原文)を参照。FDAの使命は、安全かつ有効な製品の迅速な市場流通を促し、流通後も継続的に製品の安全性を監視することによって、国民の健康を守り、推進することです。

 

原文掲載日

翻訳松木宏樹 

監修野長瀬祥兼(腫瘍内科/近畿大学医学部附属病院)

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免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

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