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不要な乳房MRI検査を受ける患者が増加

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不要な乳房MRI検査を受ける患者が増加

キャンサーコンサルタンツ

JAMA Internal Medicine誌に掲載された2件の大規模試験結果から、ハイリスク基準に満たない患者のスクリーニング法としても、この10年間で乳房MRI検査の実施数が大幅に増加したことがわかった。

 

マンモグラフィは乳房のX線検査である。マンモグラフィによる検診は無症候性の女性を対象として行われ、最も治療が容易である初期段階の乳癌を検出することを目的としている。

 

これまで、さまざまな研究者グループが最適な乳癌の検診方法に関して異なる結論に至っている。乳癌ハイリスク群では、マンモグラフィの補助として乳房MRIなどの他の検査によるスクリーニングを行うことや、スクリーニングの間隔を短くすることで効果が得られることも示唆されている。MRI検査では、体内を細部まで撮影するためにラジオ波や磁場を使用する検査で、乳癌の検出に関して、MRI検査はマンモグラフィよりも感度が高い傾向にある。

 

乳房MRI検査をルーチンで実施することは推奨されていないが、ハイリスク群へ実施することは推奨されている。米国癌協会(ACS)および米国総合がんセンターネットワーク(NCCN)の両者は、乳房MRI検査の実施を乳癌のライフタイムリスクが20%よりも高い患者に限定するよう推奨するガイドラインを発表した。

 

このような推奨が行われたにも関わらず、乳房MRI検査が過剰に実施されていることを示唆するエビデンスがある。乳房MRI検査は乳癌の検出に関してマンモグラフィよりも感度(発見率)が高いが、特異度(癌でないと特定できる確率)が低く、費用がきわめて高額である。乳房MRI検査が乳癌生存率他の結果を改善するかどうかを確認するためにこれまでに行われたランダム化試験はない。

 

この度、2件の大規模試験から乳房MRI検査の実施数が急増したことが明らかになった。

 

第1の試験は、2000年から2011年の間にMRI検査を少なくとも1回受けた患者10,518人から得られた記録の後ろ向き調査であった。研究者らは乳房MRI検査の実施を確認するために診療報酬請求データを使用し、画像診断の選択が適切であるかどうかを確認するため、それをリスク予測モデルと比較した。[1]

 

試験結果から、乳房MRI実施率が2000年から2009年にわたって20倍に増加したのち、低下し横ばいとなったことが明らかになった。2011年において、実施率は依然として2000年の16倍高かった。乳房MRI検査の必要性においては、30.1%の患者に乳癌既往歴、51.7%に家族歴、3.5%にハイリスク遺伝子変異がみられた。ハイリスクと考えられる患者集団において、ACSの乳房MRI検査実施基準を満たしたのはわずか21%に過ぎなかった。さらに、乳房MRI検査が実施されたのは遺伝子変異群(基準を満たしたグループ)のわずか48.4%に過ぎなかった。

 

研究者らは、検査を受けた患者のほとんどがACSの基準を満たしていなかったにもかかわらず、乳房MRI検査の実施数が大幅に増加したと結論づけた。

 

2番目の試験の結果から、2005年から2009年にわたって乳房MRI検査の実施数が約3倍に増加したことがわかった。この試験は乳癌サーベイランス協会に登録している異なる5地域の患者を対象として行われた。解析には、8,931件の乳房MRI検査や1,288,924件のマンモグラフィによる検診を含めた。[2]

 

試験結果から、乳房MRI検査実施率が2005年の4.2人/1,000人(0.42%)から2009年の11.5人/1,000人(1.15%)にまで増加したことがわかった。乳房MRI検査の適応で最も多かったのは、診断評価および乳癌スクリーニングであった。

 

乳房MRI検査を受けた患者は50歳以下かつ非ヒスパニック系の白人で、乳癌または高濃度乳腺組織の個人ないし家族の既往歴があった。2005年において、乳癌のライフタイムリスクが高い乳房MRI群の割合は9%であった。この数字は2009年に29%にまで増加した。

 

研究者らはハイリスク群のスクリーニングにおける乳房MRI検査の実施数が増加していると結論づけた。しかし研究者らは、スクリーニング手段が適切に使用されるよう改善することが重要であることを示唆している。

 

総合的に見て、2件の試験結果はきわめて一貫しており、乳房MRI検査が適切かつ必要な時に実施されるよう改善する必要があることを示している。

 

参考文献:
[1] Stout NK, Nekhlyudov L, Li L, et al. Rapid increase in breast magnetic resonance imaging use: Trends from 2000 to 2011. JAMA Internal Medicine. Published early online November 18, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.11958.
[2] Wernli KJ, DeMartini WB, Ichikawa L, et al. Patterns of breast magnetic resonance imaging use in community practice. JAMA Internal Medicine. Published early online November 18, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.11963

 


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原文掲載日

翻訳寺本瑞樹

監修原野謙一(乳腺科・婦人科癌・腫瘍内科/日本医科大学武蔵小杉病院)

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