米国予防医療作業部会(USPSTF)が肺癌高リスク者の検診を推奨 | 海外がん医療情報リファレンス

米国予防医療作業部会(USPSTF)が肺癌高リスク者の検診を推奨

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

米国予防医療作業部会(USPSTF)が肺癌高リスク者の検診を推奨

キャンサーコンサルタンツ

米国予防医療作業部会(U.S. Preventive Services Task Force :USPSTF)は、肺癌のリスクが高い人々を対象とした年1回の低線量CTによる検診を推奨しており、これにより相当数の肺癌関連死亡を予防することができるとしている。この検診の推奨度(案)はBである。

 

肺癌は男女ともに米国における癌死亡の最も多い原因である。本疾患は治療困難な進行期に発見されることが多い。

 

癌検診には、無症状の人々において早期の癌を検出する検査の適用も含まれている。乳癌、大腸癌および子宮頸癌などの癌では、検診が癌死亡率の低下に貢献してきた。

 

しかし、肺癌の早期検出は、これらの癌に比べ困難であることが証明されている。日常臨床に新規の検診法を適用するためには、その検診法を用いることにより疾病の転帰改善につながるほど早期に癌を同定することが必要であり、経済的に実行可能かつ容認できる精度で癌を検出できなくてはならない。

 

低線量CT検査は、胸部X線検査と比べ、より小さい結節を同定できる特別な種類の画像検査法であるため、肺癌検診の強力な候補とされている。低線量CTによって肺癌を早期に発見することができる一方、偽陽性(癌でないのに癌と診断されること)の判定もなされうる。偽陽性判定が出た結果、不必要な侵襲的治療が行われ致命的な合併症を引き起こしかねないことから、低線量CTは標準使用には適さないとみられる。しかし、現在喫煙中または過去に喫煙歴がある高齢者などの高リスク集団では、低線量CTを用いた検診の有益性は害を上回ることが考えられる。

 

肺癌発症の最大の危険因子は喫煙であり、米国における全肺癌のおよそ85%に関連がある。肺癌を発症するのは55歳を超えてからが最も多いことから、加齢も危険因子の1つである。

 

USPSTFはエビデンスを再評価後、30パックイヤー以上の喫煙歴があり、現在喫煙中または過去15年以内に禁煙した55~80歳の人々に対して肺癌検診を実施する意義があると結論づけた。「1パックイヤー」とは、煙草を平均して1日1箱1年間吸い続けた場合に相当する。30パックイヤーに達するのに、1日1箱吸う人であれば30年かかるが、1日2箱吸う人であれば15年しかかからない。

 

経時的に喫煙量が増えるほど肺癌のリスクは上昇するため、ここに検診の必要性が生じる。USPSTFは、こうした高リスク集団においてCT検査の有益性がリスクを上回ることを見出した。高リスク者の肺癌検診を実施することで、医師が肺癌をより治療可能性のある早期ステージに発見する助けとなることが期待される。

 

参考文献;
San Miguel J, Weisel K, Moreau P, et al. Pomalidomide plus low-dose dexamethasone versus high-dose dexamethasone alone for patients with relapsed and refractory multiple myeloma (MM-003): a randomised, open-label, phase 3 trial. Lancet Oncology. Published early online September 3, 2013. doi:10.1016/S1470-2045(13)70380-2

 


  c1998- CancerConsultants.comAll Rights Reserved.
These materials may discuss uses and dosages for therapeutic products that have not been approved by the United States Food and Drug Administration. All readers should verify all information and data before administering any drug, therapy or treatment discussed herein. Neither the editors nor the publisher accepts any responsibility for the accuracy of the information or consequences from the use or misuse of the information contained herein.
Cancer Consultants, Inc. and its affiliates have no association with Cancer Info Translation References and the content translated by Cancer Info Translation References has not been reviewed by Cancer Consultants, Inc.
本資料は米国食品医薬品局の承認を受けていない治療製品の使用と投薬について記載されていることがあります。全読者はここで論じられている薬物の投与、治療、処置を実施する前に、すべての情報とデータの確認をしてください。編集者、出版者のいずれも、情報の正確性および、ここにある情報の使用や誤使用による結果に関して一切の責任を負いません。
Cancer Consultants, Inc.およびその関連サイトは、『海外癌医療情報リファレンス』とは無関係であり、『海外癌医療情報リファレンス』によって翻訳された内容はCancer Consultants, Inc.による検閲はなされていません。

原文掲載日

翻訳吉田 文

監修小宮武文(腫瘍内科/カンザス大学医療センター)

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  2. 2BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  3. 3リンパ腫患者の余命は、診断後の無再発期間2年経過で通...
  4. 4FDAがCAR-T 細胞療法Yescartaを成人大...
  5. 5若年甲状腺がんでもリンパ節転移あれば悪性度が高い
  6. 6ルミナールA乳がんでは術後化学療法の効果は認められず
  7. 7脊髄転移に対する組織内レーザー温熱療法
  8. 8乳がん治験薬エンドキシフェン、NCIの支援により研究...
  9. 9濾胞性リンパ腫治療の新時代
  10. 10コーヒーが、乳がん治療薬タモキシフェンの効果を高める...

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他