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更年期のホルモン補充療法の減少と乳癌発現率の減少との関連性

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更年期のホルモン補充療法の減少と乳癌発現率の減少との関連性

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カナダで実施された試験で、2002〜2004年におけるホルモン併用療法(エストロゲン+プロゲスチン)の著しい減少により、乳癌発現率が約10%減少したという結果が示された。本試験結果はJournal of the National Cancer Institute誌に掲載された。

 

更年期・閉経後女性の80%以上において、ほてり、寝汗、睡眠障害および膣乾燥などの症状が認められる。エストロゲン単剤またはプロゲスチンとの併用は、こうした症状の多くに対して有効な治療法である。しかし、近年実施された試験により、更年期のホルモン療法の健康に対する影響について重大な関心が寄せられてきた。

 

2002年の女性の健康イニシアチブ(Women’s Health Initiatives)による報告では、ホルモン併用療法により乳癌、心疾患、脳卒中および血栓形成の疾患リスクを増大することが示された。ホルモン併用療法は骨折および直腸癌のリスクを減少するが、殆どの女性にとってこれらの有用性よりも前述の疾患リスクの方が重要であると考えられた。

 

本報告の発表後、ホルモン併用療法が著しく減少した。米国を含め数カ国で実施された試験では、ホルモン併用療法の減少に伴う乳癌発現率の減少が示唆された。

 

カナダにおけるホルモン療法と乳癌の傾向を評価するため、1996〜2006年の間にカナダ国家人口健康調査に参加した50〜69歳の女性について情報を収集した。

• 2002〜2004年において、ホルモン併用療法の使用率が12.7%から4.9%へと減少した。一方、乳癌発現率は9.6%減少した。
• 2005年以降、乳癌発現率に多少の反跳が認められた。これにより、ホルモン療法を回避することで一時的に乳癌の(予防ではなく)進行を遅延させることが示唆される。
• 試験期間中、マンモグラフィー受診率は一定であった。
• 確定診断乳癌患者におけるホルモン受容体の状態、およびホルモン療法の投与期間について、いずれも情報は得られなかった。

 

研究者らは、2002〜2004年にカナダで認められたホルモン療法の減少により、乳癌発現率が減少したと結論付けた。

 

ホルモン療法と乳癌の生物学的関連性を確認するためにさらなる試験が必要である。今回の試験結果では、ホルモン併用療法は乳癌の進行を加速させる可能性が示唆された。

 

参考文献:
De P, Neutel I, Olivotto I, Morrison H. Breast cancer incidence and hormone replacement therapy in Canada. Journal of the National Cancer Institute [early online publication]. September 23, 2010.

 


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原文掲載日

翻訳菅原宣志 訳、武内優子 校正

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